こんにちは、リョウジです!
過去のわたしは、トレーニングをしても長く続きませんでした。
もっといい方法があるんじゃないかと、他のトレーニングに目移りしてしまうためです。
部屋にはトレーニング本が山積みでした…
漠然とテニスがうまくなりたいと思いやっていたトレーニングでしたが、試合に出るようになってから考え方が大きく変わりました。
試合に勝ちたい…そのためにはどうしたらいいのだろう?
試合に勝つため自分に足りないものを分析して、わずかな時間でピンポイントにトレーニングするようになりました。
そのとき気づいたのは、完璧なトレーニングを目指し途中でやめてしまうくらいなら、不十分でも目的を持って続けられるトレーニングをしたほうがマシだということでした。
続けられるトレーニングとは「やる理由があり、シンプルかつ種目を厳選したもの」とわたしは考えます。
この記事では、わたし自身の経験も踏まえ、テニスに効果があるトレーニングを解説します。
トレーニングでテニスのパフォーマンスを最大限上げたいのであれば、専門のトレーナーに見てもらったり、テニスのトレーニング本を1冊使い倒すほうがいいでしょう。
でも、そんなお金や時間をかけたくない、もしくはわたしのようになかなか続けられない人もいるはずです。
この記事で、少なくともテニスに効果がある最低限のトレーニングなら提案できます。
最低限のトレーニングを隙間時間に行い、今より1つ高いレベルでテニスをしてみませんか?
【テニスのトレーニング】確実にパフォーマンスが上がる方法【これだけでも変わります】
この記事では、テニスのトレーニングを下記に分けて解説します。
- 柔軟性
- 体幹
- 筋力
- バランス
- ショット強化
- フットワーク
柔軟性
テニスのトレーニングといえばハードな運動をイメージされるかもしれませんが、最初に取り組みたいのは関節の可動域を確保することです。
いきなり筋力トレーニングをしても、関節の可動域が狭まっていては、テニスをしたときにうまく力が伝わらないからです。
筋力トレーニングは、柔軟性をある程度取り戻してから行うべき!
ストレッチなどで関節の可動域を広げることで、テニスでの動きがスムーズになり、ケガの防止にもつながります。
テニススクールでも、ウォーミングアップはパフォーマンスが上がりやすいダイナミックストレッチを中心に、クーリングダウンでは疲労除去しやすいスタティックストレッチを中心に行なっているかと思います。
テニスに必要なストレッチをまんべんなくやるのもいいですが、種目が多くなり継続も困難になります。
そこでおすすめしたいのが、最初は股関節回りに絞ってストレッチする方法です。
体重を乗せながらお尻の筋肉を伸ばせます
ももの裏側ハムストリングス
腸腰筋によく効きます
腰に負担をかけないで内転筋を伸ばすならこの方法
それぞれ30〜60秒くらい伸ばします。お風呂の後がおすすめのタイミング。可能なかぎり毎日行います。
股関節回りの筋肉は硬化しやすく、テニスのパフォーマンスに直結する箇所です。
股関節回りに絞ってストレッチするだけでも、テニスでの動きは大きく変わります。
ストレッチする範囲を広げるのは、それからでも遅くはありません。
ただし、「180度開脚」のような関節の本来の可動域を越えるストレッチはテニスに必要ありません。
逆に、ケガをする恐れがあるので気をつけてください。
プロが断言! 「180度開脚は必要ありません」:日経ビジネス電子版
わたし自身もジョコビッチ選手の柔軟性に憧れ、ストレッチで関節の可動域以上に広げようとしたことがあります。腰痛になり、テニスを1ヶ月くらい休むことになりました。ケガ防止でストレッチを始めたはずなのに…
体幹
股関節回りの柔軟性を取り戻したら、次に取り組みたいのが体幹です。
体幹トレーニングをして実感したのは、ボールを追いかけて返球しても上体が崩れないことです。
上体が崩れてしまうと次の動きのスタートが遅くなりますが、体幹がしっかり保てるとすぐに動き出せます。
体幹トレーニング本を読むと種目が山ほどありますが、どの本にも書いてあるベーシックな下記3種目だけでも十分な効果が感じられます。
腹筋に効くプランク
上記のサイドプランクがテニスっぽくて気に入っています
片足を伸ばすと負荷が上がります
20〜30秒を(左右)1セットずつ行います。慣れてきたら、セット数を増やしてみます。週2,3回の頻度で継続できれば効果を実感できます。
また、腰痛対策としても体幹トレーニングはおすすめです。
わたしが腰痛になったとき、下記の2記事が大変役立ちました。
腰痛に対するインナーマッスルトレーニング!|理学療法士&ピラティス!カラダnote吉田直紀!|note
腰痛に効く体幹インナーマッスル機能とトレーニングまとめ!腰が痛い人必見! | RehaRock〜リハロック〜
筋力
テニスの筋力トレーニングにはいろいろな種目があるかと思いますが、もし最低限にしぼるなら下記の3種目をおすすめします。
- スクワット
- ランジ
- 腕立て伏せ
スクワット・ランジ(フォワードランジやサイドランジ)・腕立て伏せは、自重でできるトレーニングの中でも定番の種目です。
上記トレーニングを続けたとき、わたしが感じた効果は下記のとおりです。
- スクワット
→スクエアスタンスで打つとき棒立ちで打つことがなくなった - ランジ
→オープンスタンスやボレーを打つとき腰を落とせるようになった - 腕立て伏せ
→どのスイングも力強くなった
どれもテニスに役立つトレーニングなので、正しいフォームを意識してやれば十分な効果が望めます。
ただ、トレーニングをしてもテニスの中でどう生かせばいいのかわからないと効果が現れにくいです。
そんなときはテニスの実際の動きに近づけてトレーニングすると効果が現れやすいので、試してみてください。
バランス
テニスのバランストレーニングを探すといろいろな種目が見つかります。
片足でバランスをとったり、バランスが困難になるトレーニング道具(バランスボールやバランスボードなど)を使ったり…
もし、テニスでバランストレーニングの効果を感じたいのなら、実際の動きに近づけてみましょう。
下記のように、片足でラケットを振るバランストレーニングがおすすめです。(すべて横方向から見たイラスト。)
↓
フォアハンドストローク
↓
バックハンドストローク
↓
オーバーヘッド
グランドストロークのバランストレーニングは、ジャックナイフの練習にもなります。(ジャンプしないだけでほぼ同じ動き。)
オーバーヘッドのバランストレーニングは身体の回転と両肩の上下入れ替えを同時に行うため難しいですが、片足でバランスがとれるようになると両足でバランスをとるのが簡単になります。
各10回ずつ続けると、次第にバランスがとれるようになります。ラケットを持たずに素手でやっても効果あり。
ショット強化
もっとパワフルなショットを打ちたい!
もっとパワフルなショットを打つには、どんな方法が考えられるでしょうか?
もし、グランドストロークを強化するなら、メディシンボールを使う方法などが考えられます。
下半身からの運動連鎖を磨くことができるメディシンボールはオススメ!
もし、メディシンボールのような道具がなくても、工夫次第でまだやれることがあります。
運動連鎖の途中で必要になる骨盤の動きを磨く方法です。
メディシンボールのようなわかりやすい効果はないものの、数をこなせば骨盤の動きは間違いなくスムーズになります。
両手バックハンドストロークの方で、フォアハンドストロークのようにうまく骨盤を回せない方にオススメです!
また、姿勢にも注目するとショットの質は上がります。
例えば、スクエアスタンスで打つとき前傾してしまう方は、下記の記事のトレーニングを試してみてください。
スライスを強化するなら、お風呂で手軽にトレーニングしてみるのもいいかもしれません。
ショット強化の方法に「素振り」もありますが、注意が必要です。
間違ったフォームで「素振り」を繰り返すと、悪い癖がつきテニスが下手になるリスクもあります。
フットワーク
オンコートでフットワークを鍛えるなら、下記のような球出しのトレーニングになるでしょう。
- 左右の振り回し
- スペインドリル(前後)
- ローボレー・ハイボレー・スマッシュ
やったことがある方はわかると思いますが、呼吸困難になるキツイ練習です…
ここでは、コートでボールを打てなくてもできるフットワークトレーニングを考えたいと思います。
コートとボールがなくてもフットワークが鍛えられる方法。
それは「フットワークを使った素振り」です。
「フットワークを使った素振り」は、上記のキツイ練習と同じ内容でやってもいいのですが、多分相当意志が強くないと続きません。(わたしは無理でした…)
まずは、自分が強化したいフットワークに絞るとオンコートで成果が出たかわかりやすく、継続しやすいと思います。
- 左右の振り回し
- 浅いボール(※)
- ローボレー・ハイボレー・スマッシュ
※深いボールはラリーで打ち慣れている場合が多いので、浅いボールに限定すると効率的です。
ボールが来るのをイメージして動きます!
また、フットワークトレーニングは通してやらずに分解して練習することもできます。
例えば、「左右の振り回し」を分解すると、下記のようになります。
- テイクバックしながらボールに近づく
- バランスを保ちながら止まる
- 打つ(素振りなら振る)
- 次のポジションに移動
自分に足りないフットワークを分析して、そこだけを集中して鍛えます。
例えば、④の「次のポジションに移動」だけができていないなら、そこだけを集中して練習すればOKです。
逆に、④の「次のポジションに移動」はできているなら、①〜③までを練習します。(もしくは、ラケットを振る動作も省いて①〜②だけを鍛えます。)
フットワークを分解すれば、負荷や難易度も落ち、継続しやすくなります!
各フットワークのポイントを下記にまとめておきます。
左右の振り回し
- スタンスを選ぶ
- 歩数を決める
- リカバリー方法を決める
まず、スクエアスタンスかオープンスタンスか選びます。
素振り抜きでスタンスを決めるまでをトレーニングするなら、オープンスタンスをおすすめします。
オープンスタンスで軸足を決める意識を高めます。
コート外でやるなら、スプリットステップ後の歩数を決めておきます。
例えば、オープンスタンスで止まるなら使用頻度の多い3歩から練習してみましょう。
最後に、リカバリー方法です。
短い距離を戻るなら、サイドステップのみ。
長い距離を戻るなら、クロスステップ(またはクロスオーバーステップ)とサイドステップを組み合わせて戻ります。
じっくり練習するなら、フォア⇄バックの交互ではなくどちらかに絞るといいですよ!
浅いボール
- スタンスを選ぶ
- ダッシュ+シャッフルステップ
最初に、スタンスを決めておきます。
苦手な浅いボールが高く弾むボールなのか、それとも低い打点で打たされるボールなのかでスタンスも変わってきます。
ボールへの近づき方は、ダッシュしながらテイクバックを開始しシャッフルステップ(細かいサイドステップ)でブレーキをかけます。
ラケットを振った後、前に詰めながらスプリットステップまで入れると実戦に近づきます。
ローボレー・ハイボレー・スマッシュ
- スプリットステップと構え
- ボレーのリズム
- スマッシュのフットワークを決める
「フォアのローボレー→バックのハイボレー→下がりながらジャンピングスマッシュ」のように3打を連続で素振りします。
前後に激しく動くのでハードなトレーニングです。
他の練習にもいえますが、打つ前に必ずスプリットステップを入れます。
打った(素振りした)後は、次に備えるためすぐに構え直します。
ボレーの注意点はリズムです。
ボレーのフットワークといえば「スプリットステップ・軸足・踏み込み」ですが、「①・②・③」ではなく「①②・③」になるようにします。
つまり、スプリットステップが終わった後、打つショットを判断したら、できるかぎり早く軸足とラケットセットを行います。
軸足とラケットセットを早めに終了すれば、余裕を持って踏み込みながらボレーが打てます。
スマッシュのフットワークはいくつか考えられるので、いろいろ試してみましょう。
スマッシュを下がりながら打つ場合、スプリットステップ後のスタートは下記の2種類があります。(右利きの場合です。)
- 右足を1歩下げる
- 左足を1歩前に出してから右足を1歩下げる
また、スマッシュを打つまでの下がる距離や時間でフットワークも変わります。
- サイドステップのみ
- クロスステップ+サイドステップ
- クロスステップのみ
フットワークの組み合わせがかなりあるので、最初は下がりながらのスマッシュ単体で練習するのがおすすめです。
その他のフットワークトレーニング
その他のフットワークトレーニングを別記事で用意しました。
グランドストロークで準備が間に合わない方は、スプリットステップ後に行う「軸足に乗りながらターン」が素早くできているかを見直してみましょう。
ボールに回り込むフットワークは、サイドステップで半円を描くトレーニングでも磨けます。
グランドストロークのセミオープンスタンスを身体に馴染ませるなら、下記のトレーニングを反復してみてください。
ボレーのフットワークといえば「ステップ・軸足・踏み込み」ですが、元のポジションに戻るフットワークもあるのでここまで自動化してみましょう。
スプリットステップ後の動き出しを早くできたらいいなと思って考えたトレーニングがこちらです。
最後に…
この記事で紹介したトレーニングは、どのトレーニング本にも載っているありきたりの種目が多いです。(特に前半。)
ですが、逆に言えばテニスには絶対外せないトレーニングともいえます。
テニスのトレーニングを探せば山ほどありますが、これだけでも十分テニスはよくなります。
必要最小限のトレーニングから開始して、継続できる範囲で工夫してみてください。(強度を上げたり、種目を増やしたり…)
きっとテニスのトレーニングが習慣に変わるはず!
テニスの練習方法に関する記事を集めました!
テニスのトレーニングって、どうしていつも続かないんだろう?