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こんにちは、リョウジです!
「テニスが大好きだから、テニスに関わる仕事をしてみたい。」
わたしは、そんなふうに思い、テニスコーチに転職しました。
「テニスコーチなら、好きなテニスを磨きながら働ける。」
そう思ったからです。
テニススクールじゃあ練習にならない!テニスコーチになろう!
当時のわたしは、テニスコーチ以外に自分のテニスを磨く方法を知りませんでした。
それから10年間テニススクールで働き、いろいろな出会いと発見がありました。
そんなわたしが、テニスコーチはどんな職業か本音で解説します。
この記事を読むことで、テニスコーチという職業がどんな感じなのかイメージできるかと思います。
テニスコーチを目指している方やテニスコーチに転職を考えている方にも、参考になるはずです。
テニスコーチという職業
テニスコーチという職業をQ&A形式で答えていきます。
質問項目は、下記のとおりです。
- テニスコーチはどんな職業?
- テニスコーチは何歳までできる?
- テニスコーチの楽しいところは?
- テニスコーチのつらいところは?
- テニスコーチに必要なスキルは?
- テニスは練習できるの?
- テニスコーチは普段何を考えている?
- テニスコーチはどんな人と結婚しているの?
テニスコーチはどんな職業?
テニスコーチはどんな職業?
テニスを教える職業
テニスコーチは、ご存じのとおりテニスを生徒さんに教える職業です。
教える内容は、打ち方・身体の使い方・ルール・マナー・戦略などさまざまです。
レッスンではアレンジが必要
教えるといっても、生徒さんによってアレンジしていく必要があります。
いろいろなレベルの生徒さんがいるので、そのレベルに合わせた教え方や内容でレッスンします。
また、生徒さんの年齢(未就学児からシニアまで)によって方針が違うので、それぞれに合ったレッスンをします。
レッスンのスタイル
レッスンのスタイルには、グループレッスンとプライベートレッスンがあります。
テニススクールのコーチは、グループレッスンをメインにしています。
レッスンでは、時間配分や練習メニューを考え、レッスン用具の設置や片付けをしながら進めます。
チーフコーチとアシスタントコーチ
人数が多いクラスの場合、コーチは2人体制もしくは3人体制をとることもあります。(研修のコーチが入ったりもします。)
レッスンの指揮をとるチーフコーチ(メインコーチ)と補佐をするアシスタントコーチでレッスンを進めます。
テニスコーチは何歳までできる?
テニスコーチは何歳までできる?
テニスコーチは長く続けられる職業
テニスコーチは若いときしかできないとよく言われていますが、続けようと思えば長く続けられる職業です。(具体的に何歳までできるかはわかりませんが…)
高齢でも健康管理に気をつけ、若いコーチと同じくらいのレッスンをこなしている方もいらっしゃいました。(ほんの一握りです…)
長くテニスコーチをするアドバンテージは、レッスンで培った経験値です。
長い試行錯誤の末にたどり着いたレッスンなので、見学すると本当に学ぶことが多いです。
テニスが好きなだけではなく、テニスを教えることも本当に好きなんだなあと話していてよく思いました。
そう、テニスを教えることに誇りを持っている!
役職が上がるとマネージメント側へ
また、テニスコーチからチーフコーチ、ヘッドコーチと役職が上がっていき、マネージメント側にシフトしていく方もいます。
行き着く先は、「支配人」ですね…
テニスコーチは長く続かない
ただ、ほとんどのコーチはテニスコーチを続けるという選択肢をとりません。
はたして、20年先、30年先もテニスコーチの仕事を続けられるのかどうか…
体力がいる仕事です。
若いときはよくても、先のことを考えるとやはり不安です。
ストリンガーやフロント、テニスショップの店員などテニスに関わる仕事に就く人もいれば、まったく違う職業に転職していく人もいます。
テニスコーチの楽しいところは?
テニスコーチの楽しいところは?
好きなテニスを仕事にできる
テニスコーチの楽しいところといえば、やはり好きなテニスを仕事にできることですね。
よく上司に感謝しろと言われていました…
生徒さんが上達していく
生徒さんを教えていくと、徐々に上達していきます。
「全然うまくならない」と悩んでいる方もいましたが、本人が気づいていないだけで、ちゃんと上達していましたよ!
でも、本当に生徒さんの上達は励みになったし、テニスコーチのやりがいを感じました。
テニスコーチという職業の醍醐味ですね!
生徒さんに信頼され感謝される
長く教えている生徒さんには、信頼され、感謝されるようになります。
やはり、頼られるのはうれしいものです。
テニスコーチも、レッスンに来てくれる生徒さんに感謝しています。
クラスのみんなが仲良くなる
次第に、コーチがいなくてもクラスの生徒さんたちは仲良くなっていきます。
そのクラスが、みんなが会える場所になる。
その場所に立ち会えたわたしは、幸せでした…
テニスコーチのつらいところは?
テニスコーチのつらいところは?
アシスタントコーチの修行期間
新人コーチは、誰でも経験するアシスタントコーチ。
球出し、アドバイス、配球、技術などいろいろとメインコーチからダメ出しをくらいます。
「言われている間はまだ期待されている証拠。言われなくなったらおしまいだ」とよく言われました…
メインコーチになると、今度はレッスンに対する責任感が重圧になり、しばらくは別の苦しみを感じることになります…
ケガをして辞めていく生徒さん
テニスコーチをしていて本当に辛かったのが、ケガをしてテニスに復帰できなくなった生徒さんがいることでした。
レッスン中のケガで、テニスがしたいのにずっとできない。
なんとかしてあげたいと思っても、何もできない…
ちょっとした事故で、テニスができなくなるばかりか日常生活にも支障をきたす場合があるので、細心の注意を払ってレッスンをしなくてはいけません。
身体が痛くても休めない
酷使している関節が痛くても、レッスンを休むことはできません。
整骨院に通いつつ、レッスンをしながら治すしかありませんでした。
本来しっかり休めば治るのに、痛めた関節を使ってしまうので、かなり長引いてしまいます。
ぎっくり腰をしたときが最悪で、ベルトをつけながらおじいちゃんのように腰を丸めてレッスンをしていました。
それを見ている生徒さんもかわいそうでした…本当に申し訳なかったです。
テニスの強さがそのままコーチの評価になってしまう
テニスコーチは、テニスの強さがそのままコーチの評価になってしまいます。
生徒さんも、テニスの強いコーチに憧れ、そんなふうになりたいと教わりに行きます。
わたしは、上司のコーチにテニスの指導法や技術を徹底的に教わりました。
ですが、テニスの技術力が不足していたため、教わった指導法を十分に活かせませんでした。
テニスの弱さが、コーチとしての評価を下げていました。
なので、今のわたしがテニスをするモチベーションは、「テニスで強くなる」ことです。
テニスコーチに必要なスキルは?
テニスコーチに必要なスキルは?
テニスコーチに必要なスキルは下記のとおりです。
- テニスの競技力
- 生徒の模範となるフォーム
- テニスを教える力
- レッスンを組み立てる力
- 体力
- コミュニケーション能力
テニスの競技力
テニスコーチに1番必要だと思ったのは、テニスの競技力です。
テニスの競技力がないと、テニスの戦略を教えることもできません。
他のスキルは後からなんとでもなりますが、テニスの競技力がない状態でテニスコーチになるとかなり大変です。
テニスコーチとしてのスキルを磨きながら、テニスの競技力を上がらなくてはいけないのですから…
テニスを練習する環境を作らないといけないですし、レッスンで疲れた身体でさらに追い込まなくてはいけません。
テニスコーチになる前に、テニスの競技力をつけておけば、挫折する確率はかなり落とせるはずです!
生徒の模範となるフォーム
いくらテニスが強くても、模範となるフォームで打っていなければ、生徒さんの参考になりません。
模範となるグリップや片手と両手のデモンストレーション、球種の打ち分けなどを見せる必要があります。
テニスを教える力
テニスコーチなので、当然テニスの教え方を知らないといけません。
テニススクールで働くと、研修などでテニスの教え方を学びます。
ですが、1人1人個性があるので、マニュアルどおりの指導だけでは通用しません。
テニスコーチをしながら、いろいろなケースがあることを学び、吸収していく必要があります。
レッスンを組み立てる力
テニスの教え方がうまければ、プライベートレッスンはできるかもしれません。
でも、それだけではグループレッスンができません。
複数の生徒さんを教えるには、レッスンを組み立てる力が必要だからです。
球出しをする技術やアドバイスをするタイミング、各練習パートの用意や時間配分などグループレッスン特有の能力を身につける必要があります。
体力
テニスコーチには、体力が必要です。
1日に5,6レッスンやる日もあります。
もし、アウトドアの真夏にこのレッスン数をこなすと干からびます…
水分を取りすぎて、腹を壊すこともよくありました…
また、体調を崩さないよう体調管理に気をつけないといけません。
コミュニケーション能力
当然ながら、テニスコーチは生徒さんの前でレッスンの内容や目的、打ち方などわかりやすく説明する必要があります。
話すことが好きな人はいいですが、そうでないコーチもたくさんいます。
話すことが苦手なコーチは、レッスン中だけスイッチを入れ、よく話す自分を演じている感じです。
わたしもそうでした…
後は、相手によって言葉を選び距離感を変えたり、生徒さんの気持ちを考えながらレッスンをすることも求められます。
テニスは練習できるの?
テニスは練習できるの?レッスンでもボールを打っているからうまくなれるんじゃないの?
テニスの練習ができるかどうかはスクール次第
テニスの練習ができるかどうかはスクール次第です。
例えば、レッスン(プライベートを含む)やレンタルコートでコートがいつも埋まっている状態だと、コーチは練習ができません。
その場合、テニスの練習がしたければ、練習できる環境を別途探さなくてはいけません。
レッスン研修でスクールのコートを確保することはよくありますが、練習コートまで確保してくれるとは限りません。
朝練を行うなど、コーチの練習時間まで考えてくれるスクールではないと、練習は難しいかもしれません。
レッスンでは練習にならない
レッスンでボールを打っていれば、レッスンでのヒッティングはよくなります。
ただ、レッスンで生徒さんに打ちやすいボールを送るのと、試合で相手が打ちにくいボールを送るのではまったく違います。
レッスンでしかボールを打っていないと、いざ試合に出たとき大変です。
相手がいる場所にボールを打ってしまったり、相手に打ちやすい深さでボールを送ってしまうこともあります。
やはり、別途自分のテニスを磨く時間が必要です。
高いレベルのクラスでは、本気で打っているけどね…
テニスコーチは普段何を考えている?
テニスコーチは普段何を考えている?
コーチによると思いますが、わたしの場合で答えていきます。
レッスンのメニュー
わたしの場合ですが、次のレッスンのメニューが決まるまで、他のことに集中できない状態でした。
朝練していても、他の業務をしていても、レッスンのことが気になって集中できませんでした…
ただ、同じレベルであれば1週間は同じテーマです。
1度練習メニューが決まってしまえば、1週間は多少の修正で済みます。
どうしたら生徒さんがうまくなれるか
どうしたら自分が担当している生徒さんがうまくなれるか?
生徒さんがうまくなれるかどうかは、コーチにかかっています。
限られた時間の中で、どんな練習をしたらいいか、どんな方向でレッスンを進めるべきか、どんなアドバイスがわかりやすいかなど、いつも考えていました。
テニスコーチはどんな人と結婚しているの?
テニスコーチはどんな人と結婚しているの?
2社のテニススクールで働いたことがありますが、周りのテニスコーチがどんな人と結婚しているかを確認すると、下記の3つが多かったです。
- 生徒さん
- フロント
- テニスコーチ
テニスコーチが出会う人を考えると、わかりやすい結果だと思います。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。
テニスコーチだったときに考えていたことや気づいたこと
わたしが普段考えていたことやレッスンを通して気づいたことを、少しだけ記事にしています。
そのときの記憶はもう薄れていますが、なんとか記事に残してみました…
どんなレッスンをするべきか悩んだ
働いていたテニススクールにカリキュラムはあったものの、割と自由にレッスンをやらせてもらいました。
いろいろな先輩コーチのレッスンを真似しながら、自分はどんなレッスンをしたらいいか、かなり悩んだのを覚えています。
テニススクールである以上、生徒さんのテニスを上達させるレッスンを目指すべきですが、途中で気づいたのは「シンプルかつ楽しいレッスン」でした。
難しく考えなくても、各パートの楽しさを生かすだけでも、生徒さんにとって楽しいレッスンができる。
その気づきについては、下記の2つの記事でまとめています。
レッスンの球出し練習
生徒さんのそばから球出しする場合、手でボールを送るコーチとラケットでボールを送るコーチがいました。
圧倒的に手でボールを送るコーチのほうが多かったのですが、それぞれに長所があります。
両方を使い分けることで、レッスンの幅も広がると感じたので、記事にしています。
球出し練習とサーブ練習を同時にするメリット
毎週のレッスンで、サーブ練習を確実に入れるのが課題の1つでした。
そんなとき、何人かのコーチがこのスタイルでレッスンを進めているのを見て、わたしも毎週ではありませんが取り入れてみました。
このスタイルというのは、「球出し練習とサーブ練習を同時にする」スタイルで、下記の記事でメリットと注意点をまとめています。
移動式の防球ネット
サーブ以外に、スマッシュも毎週レッスンで打たせたいショットでした。
球出し練習では4カゴあるうちの1カゴ近くはスマッシュを打たせていました。
しかし、生徒さんの身長を越える移動式の防球ネットがあったなら、生徒さん同士でスマッシュ練習ができ、もっといろいろな練習に取り組めたと思っています。
インドアのテニススクールにあると便利な移動式防球ネットについては、下記の記事でまとめています。
駆け出しのテニスコーチがプライベートレッスンの指名率を上げる方法
わたしが働いていたテニススクールには、多くのプライベートレッスンを引き受けていた新人のテニスコーチが実際にいました。
彼を観察していると、その理由がすぐにわかりました。
詳しくは、下記の記事にまとめています。
最後に…
テニスコーチという職業は、こんな方に向いています。
- テニスが好き
- テニスに自信がある
- 人に教えるのが好き
- 人と話すのが好き
- テニスに関わる仕事をしたい
全部満たしていない方でも、改善できればやっていけます。
逆に、テニスコーチをやりたい理由が下記だけの方はあまり向いていません。
- テニスが好き
- テニスに関わる仕事をしたい。
- テニスがうまくなりたい。
もし、自分のテニスを磨くなら、テニスコーチになるより、試合に出ながらテニスを練習する環境を整えたほうが効率的です。
テニスを練習する環境はいろいろあると思いますが、1つの選択肢としてテニススクールがあります。
今では、テニススクールも進化し、生徒さんのレベルも上がっています。
テニスがうまい人でも、定期的にテニスをする場として、テニススクールを活用しています。
「テニスコーチになる≠テニスがうまくなる」ではないので、注意してください。
テニススクールに関する記事を集めました!
テニスコーチってどんな職業?テニスをしながら働けるなんて最高だね!