雁行陣のどの辺がわからないんだ?
全部です!
………とりあえず、基本的な戦略だけ説明しよう。
こんにちは、リョウジです!
テニスを始めて、最初に教わるダブルスのフォーメーション(陣形)が雁行陣です。
テニススクールだと、初級〜初中級で学ぶ陣形です。
2人で攻守に役割分担するシンプルな陣形と思いきや、様々な配球や状況に応じたポジショニングを覚える必要があり、奥が深いです。
ここでつまずくと、後に学ぶ並行陣もよくわからない状態に陥ります。
わたしはテニスコーチをしていたとき、生徒さんが間違えやすい配球やポジションをいろいろ見てきました。
この記事では、その経験を踏まえ「雁行陣で覚えておきたい基本的な戦術」を解説します。
この記事を読むことで、自分の配球やポジションが今のでよかったのか判断できるようになるはずです。
少しでも、雁行陣のわからないが解決してくれれば幸いです。
【雁行陣の後衛】意識したい3つのこと
雁行陣の後衛をするとき、何を意識している?
クロスラリーをミスしないこと!
確かにそれも大事だ。でも、それだけだと相手の前衛にポーチされないか?
じゃあ、ストレートにも打つとか…
もちろん、相手の前衛がポーチに出づらくなるように、ストレートに打って牽制する必要もある。しかし、これだけではまだ単調だ。
雁行陣の後衛が意識してほしいのは、下記の3つです。
- 正しいポジションをとる
- 高さを使い分ける
- 時間を使い分ける
これだけだとよくわかりません…そもそも、高さを使い分けるのと時間を使い分けるのは同じじゃないんですか?
詳しくは、下記の記事を見てくれ!この3つを意識するだけで、守備力が上がり、配球のバリエーションも広がるはずだ。
【雁行陣の前衛】ポジショニングとコースの打ち分け
雁行陣の前衛でおさえておきたいのが、ポジショニングとコースの打ち分けです。
この2つは、自動化できるまで練習する必要があります。
前衛のポジショニング
コーチ、いつもレッスンで教わっている前衛のポジショニングを確認させてください!
わかった。雁行陣の前衛で覚えておきたいポジションは下記の2つだ。
【攻撃をするとき】
→サービスボックスの中央より一歩前にポジションをとる
【守備をするとき】
→サービスラインとセンターサービスラインの交差するT字のところにポジションをとる
このポジションを覚えても、今が攻撃するときなのか守備をするときなのかを判断できなければ意味がない。
そうでしたね。前衛が攻撃できるポジションに移れるのは、相手の前衛がボールを触らないことがわかり、相手の後衛がボールを打つとき。相手の後衛が打ったボールを触れなかったら、すばやく守備のポジションに戻る。
そのとおりだ。後は、身体をどちらに向けるか気をつけよう。ボールが飛んでくる方向に構えていないと返球できない。
攻撃するときは相手の後衛が打とうとしているボールに身体を向けて、守備をするときはボールが飛んでくるかもしれない相手の前衛に向ける。これで合っていますか?
そのとおりだ。なんだ、前衛のポジションは大丈夫そうだな…
でも、特殊なケースでポジションをどこにとればいいかわからないんです…
それなら、下記の記事を見てくれ。よくありがちな悪いポジショニングも含めてまとめているぞ。
前衛のコースの打ち分け
前衛の打つコースはどうするんでしたっけ?
基本的な打ち分けは下記のとおりだ。
【攻撃できるとき】
→相手の前衛を狙う
【攻撃できないとき】
→相手の後衛につなぐ
そうでした、そうでした。思い出しました!
基本的なコースの打ち分けは、頭で考えるより身体で覚えられるまで練習が必要だ。
前衛が攻撃できる場面や攻撃できない場面、そして攻撃した後に気をつけることは下記の記事で確認してみよう!
【雁行陣のストレートロブ】
雁行陣でよく使うストレートロブからの展開。
ここでは、ストレートロブを打った側のペアと打たれた側のペアの動きをそれぞれ見ていきます。
味方がストレートロブを上げたら前衛はどう動く?
コーチ、雁行陣でペアの後衛がストレートロブを上げたときの前衛の動きがよくわかりません!
相手の前衛の動きで3パターンある。
- スマッシュの構えに入った
- バックボレーの構えに入った
- ロブが前衛の上を抜けた
それぞれ下記のように動けばいい。
- センターを守りつつ下がる
- そのままT字にとどまる
- センターサービスラインに沿って前へ移動
3パターンもあるのか。難しいな…
相手ペアが打ってくるボールを想像できれば、そうでもないぞ。左右に大きくポジションは変わらないので、前後の動きにフォーカスしてみよう。
下記の記事に詳しく書いてあるので、ちょっと読んでみます!
相手からストレートロブが上がったら前衛はどう動く?
逆に、相手からストレートロブが上がったとき、前衛はどうしたらいいですか?
まず、前衛が打つのかどうかを判断しなくてはならない。後衛にもわかるように伝えよう。
【ロブを前衛が返球できる】
→「はい!」と後衛に伝える
【ロブを前衛が返球できない】
→「お願い!」と後衛に伝える
そうでした。前衛が打つかまかせるか伝えることで、ペアでスムーズに動けますね。
前衛が打つ場合、どのショットを使うか判断すると同時に、攻撃できるかできないかで打つコースを決めなくてはならない。
【ロブを攻撃できる】
→相手の前衛へ打つ
【ロブを攻撃できない】
→相手の後衛へつなぐ
攻撃できるときは相手の前衛へ…アウトするリスクの少ないセンターを狙えばいいんですね?
そうだ。前衛が後衛にお願いする場合は、ポジションチェンジと同時にサービスライン付近まで下がることを忘れずにな!
わかりました!下記の記事を読んで、もう一度復習しよう。
【ストレート雁行陣】
後衛同士がクロスに打ち合う雁行陣からストレートロブでポジションが入れ替わると、後衛同士がストレートに打ち合う「ストレート雁行陣」に変わります。
ここでは、ストレート雁行陣で知っておきたいことをまとめています。
ストレート雁行陣の前衛はどう動く?
コーチ、ストレート雁行陣になると前衛のポジションがよくわからなくなります…
ポジションは下記のとおりだ。特に、攻撃するときのポジションが通常の雁行陣の前衛と違うので気をつけよう。
【攻撃をするとき】
→センターサービスラインの中央より一歩前にポジションをとる
【守備をするとき】
→サービスラインとセンターサービスラインの交差するT字のところにポジションをとる
後は、ボールが飛んでくる方向に身体を向けることを忘れないように。
【攻撃をするとき】
→相手の後衛が打とうとしているボールに身体を向ける
【守備をするとき】
→ボールが飛んでくるかもしれない相手の前衛に向ける
むむむ…頭が混乱してきた。下記の記事を読んで、頭の中を整理してきます!
雁行陣とストレート雁行陣では何が違う?
通常の雁行陣とストレート雁行陣の違いを理解しておくといいかもしれないな。下記の2つを整理してみよう。
- ポジショ二ング
- 打つ方向
まず、ポジションから見てみよう。前衛の攻撃するときのポジションを比較すると下記のようになる。
【通常の雁行陣】
→サービスボックスの中央より一歩前
【ストレート雁行陣】
→センターサービスラインの中央より一歩前
前衛の守るときのポジションは、同じT字のあたりでしたね…
そうだ。相手の前衛に身体を向けることを忘れずにな。そして、後衛のポジションも下記のように変わるので要注意だ。
【通常の雁行陣での後衛のポジション】
→シングルスサイドラインとベースラインの交差点
【ストレート雁行陣での後衛のポジション】
→ダブルスサイドラインとセンターマークの中間
クロスラリーとストレートラリーのポジションの違いですね。ポジションを変えておかないと、ロブの返球が大変そう…
次に、打つコースの違いを見ておこう。前衛が相手の前衛を狙ってポーチを打つ場合、下記のようになる。
【通常の雁行陣でのポーチ】
→前衛は逆クロス方向に打つ
【ストレート雁行陣でのポーチ】
→前衛はクロス方向に打つ
ストレート雁行陣では、ボールにしっかり入らないとクロスには打ちにくいですね…
そうだな。ストレート雁行陣になると、後衛も打つ方向がクロスからストレートに変わる。相手の前衛からのプレッシャーが減り、相手の後衛に打ちやすくなる。
【ダブルスのポーチ】
ダブルスで後衛同士のラリー中、前衛がボールを横取りして攻撃するのがポーチボレー。
ここでは、ポーチボレーで知っておきたいことをまとめています。
ポーチをするときに気をつけたい3つのこと
コーチ、ポーチボレーが苦手なんですけど、どんなことに気をつけたらいいですか?
ポーチボレーで気をつけたいのは下記の3つだ。
- 動き出すタイミング
- 動く方向
- 打った後のポジション
ボールに触ることで頭がいっぱいになると忘れがちなので、上記ができているか確認してみよう。
わかりました。下記の記事を読んで、改善してみます!通常のポーチとサインプレーのポーチの違いも見ておこう。
ポーチをするとき前衛の足元以外はどこに打つ?
レッスンで教えられたとおり、センターを狙ってポーチを打っているんですけど、相手の前衛に返球されてしまい決まりません。他に打つコースはないんですか?
わかった。下記を前提に、センター以外のおすすめコースを教えよう。
- 1発で決めようと思わない
- ポーチ後の展開を優位に進められる
ポーチを打った後のポジションによって、おすすめのコースは下記のように変わる。
【前衛が元のポジションに戻る場合】
→クロスを狙う
【前衛がポジションチェンジする場合】
→逆クロスを狙う
上記のコースなら、相手に返球されてもペア間にスペースができない。
わかりました!センターを狙いつつ、補助的に上記のコースを狙ってみます。詳しくは、下記の記事を読んでみて!
【ストレートアタック】
ダブルスで、後衛が正面にいる相手前衛に攻撃することを「ストレートアタック」と呼びます。
ストレートアタックは、ただ前衛に打っただけではうまくいきません。
相手の前衛がポーチしづらくなるように、隙を見てストレートにも打つんですけど、逆にやられてしまいます。どうしたら相手の前衛を抜けますか?
相手の前衛にストレートを警戒させてポーチをしづらくするなら、無理に前衛を抜く必要はない。ストレートアタックを成功させるにはコツがある。
- コートの中に入って打つ
- 前衛のバック側ボディに強打する
- 味方の前衛と打ち合わせしてリターンで使う
1つも意識したことがありませんでした…実際に試してみます!
苦しまぎれで打っても、ストレートアタックは成功しない。詳しくは、下記の記事を読んでみてくれ。
最後に…
雁行陣の基本的な戦術を見ていきました。
頭で理解できたら、ぜひダブルスのゲームで試してみてください。
並行陣と共通の戦術もあるので、これだけおさえておけば並行陣の習得もスムーズに進むはずです!
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コーチ、ダブルスの雁行陣がよくわかりません…