こんにちは、リョウジです!
テニスのウォーミングアップで行うことが多いスキップ。
身体のコーディネーションとしてよく使われますが、具体的にどう役立っているのかわかりづらく、真剣にはやる気にならないかもしれません。
ですが、膝を交互に上げてリズミカルにジャンプするスキップは、テニスのある動きに非常に効果的だと知ったらどうでしょう?
ある動きとは、華やかで決まるとカッコいいショットジャックナイフです。
スキップの下半身の動作は、ジャックナイフの下半身の動作を強化することができます。
ジャックナイフはどんなショット?
ジャックナイフは、力が入らない高い打点でグランドストロークを打ちたいとき、後ろ足の膝を高く上げながらジャンプして、空中で後ろ足を後方に蹴りながら打つショットです。
ジャックナイフは、1998年に世界ランキング1位に輝いたマルセロ・リオス(チリ)が、空中でバックハンドストロークを打っていたことから始まり、その後多くのトッププロが使うようになりました。
フォアハンドストロークのジャックナイフは、錦織圭選手が見せる滞空時間の長いショットで広まりました。
よく「エア・ケイ」と呼ばれています。
【ステップ1】両手を組んで上体をひねりながらスキップする
ジャックナイフの動作を【ステップ1】〜【ステップ5】に分けて練習します。
【ステップ1】から【ステップ4】までは環境が許せば自宅でもできます。
まずは、スキップから始めます。
手を組んで両手のひらを外側に向けます。
そして、両手を左右に振りながら、スキップをします。
右膝を上げたときは、両手を身体の右側に持っていきます。
上体が十分にひねられたと思います。
左膝が上げたときは、両手を身体の左側に持っていき、上体が逆方向にひねられます。
これを交互に繰り返します。
スキップは、前進しても後退(転ばないように注意!)しても、その場で行なってもOKです。
膝を交互に高く上げながら、高くジャンプすることで、ジャックナイフのテイクバックを作る練習ができます。
【ステップ2】腕の振りと足の蹴りを練習する
次は、腕の振りと足の蹴りを同時に練習します。
まずはジャンプをせず、腕の振りと足の蹴りを同時に行う練習から始めます。
片足に体重を乗せたまま、バランスを崩さないトレーニングにもなります。
右利きのフォアハンドストロークもしくは左利きのバックハンドストロークを例に説明します。(右利きのバックハンドストロークと左利きのフォアハンドストロークは左右逆になります。)
左足を地面につけたまま、右膝を高く上げます。
同時に、両手を組んだ両腕を身体の右側にひねります。
この状態から、右足を後ろに蹴りながら、腕を振って身体の左側に持っていきます。
ジャックナイフは高い打点で打つので、両腕は肩の高さで水平に振るようにします。
この動作を繰り返して、腕の振りと足の蹴りを覚えます。
腕の振りと右足の蹴りを行っても、軸が崩れないようにバランスをとりながら行います。
反対側でも同じようにやってみます。
腕の振りと左足の蹴りを同時に行います。
【ステップ3】ジャンプをしながら、腕の振りと足の蹴りを練習する
次に、ジャンプをしながら腕の振りと足の蹴りを練習します。
【ステップ1】の上体をひねりながらスキップから、【ステップ2】の腕の振りと足の蹴りを加えます。
空中に飛んでいる間に、腕の振りと足の蹴りを行います。
高いジャンプができないと、地面に着地する前に腕の振りと足の蹴りが行えません。
【ステップ4】ラケットを持って素振りをしてみる
イメージがしやすいように、実際にラケットを持って、ジャックナイフの素振りをしてみます。
スタートで下半身が正面を向いていると、ボールはクロス方向にしか飛びません。
十分なテイクバックをとるためには、下半身がどの方向を向いたところからスタートしたらいいかを探します。
大きな鏡があれば、チェックしやすいです。
グリップにもよりますが、フォアハンドストロークでは打ちたい方向に対して、下半身が斜め前向きくらいで打つのがちょうどいいと思います。
バックハンドストロークでは、両手でラケットを持ってテイクバックするため、ごまかしがきかずフォアハンドストロークよりシビアです。
十分なテイクバックがとれない場合は、スタートで下半身をより横に向けることで、ボールが狙った方向よりクロスに飛ぶのを防げます。
【ステップ5】テニスコートでジャックナイフを打ってみる
ラケットを持ってジャックナイフの素振りができるようになったら、実際にテニスコートでやってみましょう。
球出しでジャックナイフを練習できる環境があれば、それに越したことはないです。
球出しで練習できなくても、ラリーの中で使える場面があります。
フォアハンドストロークのジャックナイフがしやすいのは、ボールが高く弾み時間的余裕があるときです。(あえてジャックナイフを使わなくても、セミオープンスタンスやオープンスタンスで打ち込めますが…)
バックハンドストロークでは、ジャックナイフを試せる場面が多いです。
バックハンドストロークに弾むスピンサーブが来たときや、コートに深く弾むボールが来たときに試せます。
高くボールが弾み、下がってボールを打つ余裕がないとき、バックハンドストロークのジャックナイフは必要なスキルになります。
後ろに下がる余裕があるときも、練習ではあえて下がらずに打てば、さらにジャックナイフで打つ機会を増やすことができます。
最後に…
ジャックナイフは、ボールのコントロールが難しく、高いフィジカルも必要です。
スイング方向がズレてしまったり、バランスが崩れたり、ミスがしやすいショットでもあります。
そういった失敗する要因を克服して、さらにジャックナイフを使う場面を判断することも重要です。
長い道のりですが、まずは上体をひねりながらスキップから始めてみましょう!
スキップするときは、膝を高く上げながら高くジャンプすることを忘れずに!