こんにちは、リョウジです!
サーブを打ちながら、トロフィーポジション(トロフィーポーズ)を意識するのは難しいです。
そこで、ボールを打たずにトロフィーポジションを身につける方法を考えたいと思います。
ボールを打たずにトロフィーポジションを身につければ、サーブを実際に打つときも意識せずにトロフィーポジションを引き出せるようになります。
トロフィーポジションを身につけて、身体全体を使ってボールを打ちましょう!
目次
トロフィーポジションで身につけるもの
サーブのトロフィーポジションは、下記の条件を満たしていると以前テニスのトロフィーポジションからのサーブ練習で、トロフィーポジションの条件について考えるの記事で書きました。
- 力強いスイングができる
- フットアップスタンスにもフットバックスタンスにも対応できる
「力強いスイングができる」ためには、身体全体を使って両肩のラインを傾ける必要があります。
「フットアップスタンスにもフットバックスタンスにも対応できる」ためには、後ろ足の位置を変えてもバランスが崩れないように、前足に体重を乗せる必要があります。
つまり、トロフィーポジションをとるために下記2点を身につけます。
- 身体全体を使って両肩のラインを傾ける
- 前足に体重を乗せる
サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける
それでは、サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける方法を説明します。
全部で4ステップあり、段階的にトロフィーポジションを身につけます。
道具は使用しませんが、大きな鏡があると動きが正しくできているか確認ができます。
各ステップの動作を5〜10回行います。
1回1回ゆっくり時間をかけて、動作を確かめながら行います。
身体のバランスを考え、左右両側で行います。
- 体側を伸ばす・縮める
- 膝を曲げる
- トスアップの動きを入れる
- サーブの動きに近づける
【ステップ1】体側を伸ばす・縮める
最初に、片方の体側を伸ばして、もう片方の体側を縮める動きを練習します。
片方の膝を上げることで、体側の伸ばす・縮める動きを大きくします。
「体側を伸ばす・縮める」の目的
ステップ1の「体側を伸ばす・縮める」の目的は、体側を伸ばす・縮めることで両肩のラインを傾けることです。
実際サーブを打つときは、この練習ほど体側を伸ばしたり、縮めたりしませんが、可動域を広げてこの動きを使いやすい状態にします。
両肩のラインを傾けることで、トロフィーポジション後の肩を縦に回す動作の準備を整えます。
また、片足で立って行うので、前足に体重を乗せてバランスをとる練習にもなります。
「体側を伸ばす・縮める」のやり方
まずは、この練習の基本姿勢について説明します。
![サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける](https://ryoji.site/wp-content/uploads/2018/12/20181213102544.png)
![サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける](https://ryoji.site/wp-content/uploads/2019/07/20190702103834.png)
【基本姿勢】
肩幅で立ちます。
両腕を、横から肩の高さまで上げます。(肩関節を外転させます。)
両肘が90度になるまで屈曲させます。
両手のひらを正面に向けます。
両方の前腕は地面と垂直より少しだけ前方に傾けます。
基本姿勢をとり、左腕を真上に伸ばしながら右膝を上げます。
左腕から左足までが一直線になり、左肩と骨盤が離れ、左の体側が伸びます。
逆に、右肩が下がり骨盤が上がるので、右の体側が縮みます。
左肩が上がり、右肩が下がるので、両肩のラインが傾きます。
左足の裏を地面につけたまま、しばらくこの姿勢を保てるようにします。
その後、ゆっくりバランスをとりながら基本姿勢に戻ります。
次に左右逆側を行います。
右腕を真上に伸ばしながら左膝を上げます。
右腕から右足までが一直線になり、右肩と骨盤が離れ、右の体側が伸びます。
逆に、左肩が下がり骨盤が上がるので、左の体側が縮みます。
右肩が上がり、左肩が下がるので、両肩のラインが傾きます。
右足の裏を地面につけたまま、しばらくこの姿勢を保てるようにします。
その後、ゆっくりバランスをとりながら基本姿勢に戻ります。
左右1回ずつを5〜10往復行います。
「体側を伸ばす・縮める」の注意点
両肩のラインが傾けづらく、片足でバランスをとりづらいほうがあると思います。
普段サーブで使っていないほうはやりづらいはずなので、この練習で左右のバランスを整えましょう。
【ステップ2】膝を曲げる
ステップ1の「体側を伸ばす・縮める」動作に、「膝を曲げる」動きを入れます。
片足で立っているほうの膝を曲げてもバランスを保てるようにします。
「膝を曲げる」の目的
上半身と下半身が同時に違う動きをすることに慣れます。
ステップ1の「体側を伸ばす・縮める」では、立っている片足・体側・上に伸ばした腕のすべてが一直線に伸びていました。
ステップ2の「膝を曲げる」では、立っている片足の膝を曲げて腰を落としながら、体側と上に伸ばした腕だけを一直線に伸ばします。
サーブを打ちながらこの動きを意識するのは難しいです。
「膝を曲げる」のやり方
基本姿勢をとり、ステップ1の「体側を伸ばす・縮める」と同じように、左腕を真上に伸ばしながら右膝を上げます。
ステップ2の「膝を曲げる」では、同時に左足の膝を曲げて腰を落とします。
左腕から左足までが一直線になり、左肩と骨盤が離れ、左の体側が伸びますが、左膝は曲がった状態です。
逆に、右肩が下がり骨盤が上がるので、右の体側が縮みます。
左肩が上がり、右肩が下がるので、両肩のラインが傾きます。
左足の裏を地面につけたまま、しばらくこの姿勢を保てるようにします。
その後、ゆっくりバランスをとりながら基本姿勢に戻ります。
曲げた左膝も元の状態に戻します。
次に左右逆側を行います。
右腕を真上に伸ばしながら、右膝を曲げて、左膝を上げます。
右腕から右足までが一直線になり、右肩と骨盤が離れ、右の体側が伸びますが、右膝は曲がった状態です。
逆に、左肩が下がり骨盤が上がるので、左の体側が縮みます。
右肩が上がり、左肩が下がるので、両肩のラインが傾きます。
右足の裏を地面につけたまま、しばらくこの姿勢を保てるようにします。
その後、ゆっくりバランスをとりながら基本姿勢に戻ります。
曲げた右膝も元の状態に戻します。
左右1回ずつを5〜10往復行います。
「膝を曲げる」の注意点
片足で立って身体のバランスをとっているため、膝はほとんど曲がりません。
無理に膝を曲げず、少しだけ曲げて腰を沈めればOKです。
【ステップ3】トスアップの動きを入れる
ステップ3の「トスアップの動きを入れる」では、ステップ2で行った「膝を曲げる」までの動作に、トスアップの動きを追加します。
トスアップとトロフィーポジションの2つの動作に分けて練習します。
「トスアップの動きを入れる」の目的
本来は繋がっているトスアップとトロフィーポジションの動作を分けて、1つ1つの動作を確認しながら正確に行います。
トスアップで意識すること「手を前に上げる」とトロフィーポジションで意識すること「上に伸ばした手を内側にひねって手のひらを前に向ける」を覚えます。
ボールを打っていないこの練習中に、トスで「前」を意識、トロフィーポジションでも「前」を意識します。
実際にサーブをするときに、2つの「前」が自然とできるようにします。
「トスアップの動きを入れる」のやり方
右利きの場合で説明します。(左利きの場合は左右逆になります。)
基本姿勢をとります。
基本姿勢から、左股関節を45度外旋させて、スクエアスタンスをとります。(左足のつま先を45度外側に向ける。)
左腕を伸ばして、左手を左ももまで下ろします。
ボールは持っていませんが、トスアップをする準備が整いました。
トスアップ
トスをイメージして、左手を左つま先の方向から上げます。
左手は真上まで上げずに、目線の高さより上くらいで止めます。
最初から左手を真上に上げようとすると、リリースポイントが遅くなり、ボールが後ろに上がってしまいます。
左手を身体から前方向に離すイメージで上げます。
トロフィーポジション
トスアップの動作が終わったら、トロフィーポジションをとります。
まだ通常のトロフィーポジションではなく、ステップ2で行った「膝を曲げる」までの動作を行います。
真上に上がりきっていない左腕を真上に伸ばしながら、左足の膝を曲げて、右膝を上げます。
その際に、左手を内側にひねり、左手のひらを前方向に向けます。
![サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける](https://ryoji.site/wp-content/uploads/2019/07/20190703123433.png)
【背中側から見る】
【後ろから見る】
左腕から左足までが一直線になり、左肩と骨盤が離れ、左の体側が伸びますが、左膝は曲がった状態です。
逆に、右肩が下がり骨盤が上がるので、右の体側が縮みます。
左肩が上がり、右肩が下がるので、両肩のラインが傾きます。
左足の裏を地面につけたまま、しばらくこの姿勢を保てるようにします。
その後、ゆっくりバランスをとりながら元の姿勢(スクエアスタンスで左手を下ろした状態)に戻ります。
曲げた左膝も元の状態に戻します。
これを5〜10回繰り返します。
難しいかもしれませんが、可能であれば左右の役割を変えて逆でもやってみます。
「トスアップの動きを入れる」の注意点
この練習では、わかりやすいようにトスアップとトロフィーポジションを分けて行いましたが、実際には2つの動作はスムーズに繋がります。
グランドストロークのジャックナイフのように、膝を上げる下半身と真上に上げる腕を使った上半身により体幹にひねりが生まれ、ステップ2より片足でバランスをとるのが難しくなります。
【ステップ4】サーブの動きに近づける
最後のステップ4は「サーブの動きに近づける」です。
ステップ1からステップ3までずっと片足立ちでしたが、ステップ4では通常のトロフィーポジションをとります。
ステップ3の「トスアップの動きを入れる」と同じように、トスアップとトロフィーポジションの2つの動作に分けて練習します。
「サーブの動きに近づける」の目的
両足を地面につけたトロフィーポジションでも、「両肩のラインを傾ける」と「前足に体重を乗せる」ができるようにします。
実際に使用しているフットスタンス(フットアップスタンスかフットバックスタンス)で、サーブの動きに近づけます。
「サーブの動きに近づける」のやり方
最初の姿勢とトスアップまでは、ステップ3の「トスアップの動きを入れる」と同じです。
右利きの場合で説明します。(左利きの場合は左右逆になります。)
基本姿勢をとります。
基本姿勢から、左股関節を45度外旋させて、スクエアスタンスをとります。(左足のつま先を45度外に向ける。)
左腕を伸ばして、左手を左ももまで下ろします。
トスアップ
トスをイメージして、左手を左つま先の方向から上げます。
左手は真上まで上げずに、目線の高さより上くらいで止めます。
左手を身体から前方向に離すイメージで上げます。
トロフィーポジション
トスアップの動作が終わったら、トロフィーポジションをとります。
ステップ4の「サーブの動きに近づける」では、通常のトロフィーポジションをとります。
後ろ足を前足に近づけるフットアップスタンスか後ろ足をそのまま残すフットバックスタンスを選択します。
真上に上がりきっていない左腕を真上に伸ばしながら、両膝を曲げます。
フットバックスタンスなら後ろ足はそのままですが、フットアップスタンスの場合はこのタイミングで後ろ足を前足に寄せます。
どちらのスタンスにしろ、両足のかかとは地面から離れます。
その際に、左手を内側にひねり、左手のひらを前方向に向けます。
![テニスのサーブのトロフィーポジション(トロフィーポーズ)の練習で、トスからトロフィーポジションをとる](https://ryoji.site/wp-content/uploads/2018/12/20181213121613.png)
【フットバックスタンス】
![サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける](https://ryoji.site/wp-content/uploads/2019/07/20190703123553.png)
【背中側から見る】
【後ろから見る】
しばらくトロフィーポジションの姿勢を保てるようにします。
その後、元の姿勢(スクエアスタンスで左手を下ろした状態)に戻ります。
曲げた両膝も元の状態に戻します。
これを5〜10回繰り返します。
可能であれば左右の役割を変えて逆でもやってみます。
「サーブの動きに近づける」の注意点
トロフィーポジションでどちらのスタンスをとるか決まっていない場合は、身体のバランスがとりやすいフットバックスタンスがオススメです。
慣れてきたら、両方試してみてしっくりくるほうを選んでみてください。
ボールを打ってトロフィーポジションを馴染ませる
この練習を各ステップ5回行った場合、「身体全体を使って両肩のラインを傾ける」と「前足に体重を乗せる」動作を20回繰り返したことになります。(各ステップ10回なら、合計40回。)
トロフィーポジションを身体が覚えるまで時間がかかりますので、反復練習が必要です。
また、この練習でトロフィーポジションが作れるようになっても、まだボールを打つ意志を持たない抜け殻です。
単なるトロフィーポジションの形でしかありません。
実際にボールを打って、身体にトロフィーポジションを馴染ませましょう。
最初はラケットをテイクバックしておき、トロフィーポジションをとりやすい形からスタートします。
ボールのコントロールを優先すると、トロフィーポジションがとれなくなります。
トロフィーポジションをとってボールを打てるようになってから、徐々にボールをコントロールできるようにしていきましょう!
以上、「【自宅でできるテニスの練習】サーブのトロフィーポジションを段階的に身につける」でした。