プロテニス選手のすべてを真似るのは危険です【3つのリスクを紹介】

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こんにちは、リョウジです!

好きなプロテニス選手に強い憧れがあると、すべてを真似したくなります。

好きなプロテニス選手のようになりたい、同じようなボールを打てるようになりたい、同じように見られたい…

そんなふうに思ってしまいます。

かつてのわたしも憧れのプロテニス選手のすべてを真似しようとしました。

そんな過去のわたしに向けて、この記事を書きました。

プロテニス選手のすべてを真似るのは危険です【3つのリスクを紹介】

プロテニス選手のすべてを真似るのは危険です。

どんな危険があるのか3つ紹介します。

プロテニス選手のすべてを真似ると個性がなくなる

プロテニス選手のすべてを真似ると、言うまでもなく自分自身の個性がなくなっていきます。

プロテニス選手のすべてを真似るということは、すなわち憧れの選手そのものを目指すということです。

憧れの選手に近づけば近づくほど自分の個性は薄れていきます。

テニスをする目的が憧れのプロ選手そのものを目指すことなら、自分の個性がなくなってもいいのかもしれません。

高校生のときのわたしもそうでした。

当時現役だったマイケル・チャンのプレーに感動し、彼のすべてを真似してテニスがうまくなりたいと思いました。

マイケル・チャンと同じようにボールを追いかけてボールを打てるようになることが、当時のわたしがテニスをする原動力でした。

同じように、マイケル・チャンを真似している人を見つけると、「自分のほうが似ている」と対抗意識を燃やしていました。

そのときのわたしはマイケル・チャンのように見られたいという願望が強すぎて、自分のテニスというものがまったくありませんでした。

「プロテニス選手をお手本にしてそのまま真似したほうが、効率よくうまくなれるのでは?」と思うかもしれません。

ですが、プロテニス選手とわたしたちでは何もかもが違いすぎます。

テニスをする環境も、テニスの経験値も、自分の持っている強みさえも違うのではないでしょうか?

それらを無視して憧れのプロ選手のテニスに当てはめてしまうのは返って非効率な気がします。

自分自身の強みや弱みを理解した上で、個性を生かしてテニスを磨いていく。

そのほうがテニスは効率よく上達します。

プロテニス選手のすべてを真似ると思考が停止する

プロテニス選手のすべてを真似ると、思考が停止して冷静に判断することもできなくなります。

プロ選手のすべてを真似しようとすると、テニスをする上で大事なポイントもどうでもいいところも関係なく真似することになります。

憧れているプロ選手が得意としていることだけではなく、下手をすると苦手にしていることも真似ることになります。(苦手といっても高い次元での話ですが…)

何も考えず真似するだけなので一見楽に思えます。

けれども、どうでもいいところを真似するのはムダな労力を使うだけではなく、上達の妨げにもなりうるのです。

わたしが高校生のときは、マイケル・チャンのこんなところまで真似ていました。

  • フォアハンドストロークでアゴを左肩につける
  • フォアハンドストロークで左手の動きを完全コピー
  • ラケットの重さ(重りをたくさんつけた)
  • グリップの太さ
  • ストリングのテンション

フォアハンドストロークのテイクバック中、雑誌の連続写真ではアゴと左肩がたまたまついていたので一生懸命真似ました。

ビデオテープに録画したマイケル・チャンの試合を何度もスロー再生しながら、フォアハンドストロークの左手の動きを完全コピーしようとしました。

手のひらの向きや人差し指がどうなっていたかまで気にしていたのを覚えています。

プロ選手と同じラケットを同じ仕様にチューニングしたりもしました。

さすがにナチュラルストリングは高額のため真似できずミクロスーパーでしたが…

今振り返ると、意味がないことに多くの時間を費やしていたなと思います。

当時のわたしは、本当に思考が停止していました。

プロテニス選手のすべてを真似ると身体が故障する

プロテニス選手のすべてを真似ると身体が故障する恐れがあります。

身体への負担が少ない効率的な打ち方をプロテニス選手がしているとは限らないからです。

プロテニス選手は試合の勝ち負けを競っているのであって、見本となるようなキレイな打ち方を競っているわけではありません。

日々ボールを打ち続けているプロテニス選手なら問題がなくても、わたしたち一般人が真似すると身体に負担がかかり、故障してしまうリスクがあります。

例えば、プロテニス選手のダイナミックなフォームをいきなり真似すると、ボールにタイミングを合わすのが困難になります。

無理矢理タイミングを合わせたり、打点が遅れたりすると、間違いなく身体に負担がきます。

今は一般的なラケットの重さやストリングのテンションも低いプロテニス選手もかなりいますが、かつてはボールに負けないよう重いラケットを使用し、ストリングをガチガチに硬く張っている選手ばかりでした。

そんなプロたちが使う道具を真似ると、パフォーマンスが下がったり、テニスエルボーになったりします。

プロテニス選手の何を真似るべきか

「プロテニス選手の何を真似ればいいのか?」

プロテニス選手から学べるところは人それぞれ違うと思いますが、現状より自分のテニスを良くする真似の仕方を3つ紹介します。

プロテニス選手の良いところだけ真似る

1番簡単なのは、プロテニス選手の良いと思ったところだけ真似てみることです。

プロテニス選手の良いと思ったところに絞って真似ると、自分のものにできるかどうかがはっきりわかります。

真似てみてうまくいけば採用すればいいし、うまく真似できなかったり悪化するようだったらやめればいいだけです。

他のプロテニス選手の良いところを真似し始めたことが、わたしがマイケル・チャンの真似を卒業したきっかけでした。

要は、他のプロ選手に目移りしたのです。

当時世界ランキング1位に輝いたジム・クーリエ(アメリカ)のグランドストローク。

フォアもバックもラケットを立ててコンパクトなテイクバックから強打していました。

真似してみましたが、まったくボールが飛びません。

圧倒的なパワーで相手をねじ伏せるマーク・フィリポーシス(オーストラリア)。

「スカッド・サーブ」やダイナミックなフォームから繰り出すフォアハンドストロークは当時のわたしにとって衝撃的でした。

大きなテイクバックを真似してみましたが、ボールをとらえるタイミングがまったく合いませんでした。

どちらも真似して失敗した例になってしまいましたが、他のプロ選手に目を向けるきっかけになりました。

いろいろなプロテニス選手の良いと思ったところから自分に合ったものを取り入れていくと、少しずつ自分が目指すテニスも見えてきます。

プロテニス選手から自分に必要な技術を真似る

自分の目指すテニスが固まってきたら、今必要としている技術をプロテニス選手から真似てみます。

自分に必要な技術がはっきりしているとき、個性あふれるプロ選手たちが最高の教科書になりうるからです。

自分に合った最高の教科書が見つかれば、今は豊富にある選手の試合動画や練習動画で学べます。

例えば、わたしが必要としている技術で考えてみます。

現在のわたしが目指す「リョウジのテニス」をザックリ書くとこんな感じです。

  • 【プレースタイル】つなぎながらチャンスを狙うカウンター型
  • 【サーブ】リターンで叩かれない配球を身につける
  • 【リターン】センターに深く返球(シングルスの場合)
  • 【フォアハンドストローク】弾むボールを相手のバックにコントロールする(そこに持っていく展開も含めて)
  • 【バックハンドストローク】クロス展開からストレートに打つ精度を高くする
  • 【ボレー】ボールの勢いを殺してアングルボレーを決める
  • 【スマッシュ】コースの打ち分けを高い精度で打てるようにする

上記のように1つ1つ書き出してみて、自分にとってお手本になる選手をそれぞれ探して真似ていけば、目指しているテニスがイメージしやすくなります。

また、今1番必要としている技術だけを真似るだけでも、十分な効果が期待できます。

プロテニス選手を比較してから真似る

プロテニス選手同士の動きを比較してから真似ることもオススメです。

プロテニス選手同士を比較することで、テニスを見る目を養うことができます。

比較することで見えてくるのは、プレーヤー同士の共通項と違い。

プレーヤー同士の共通項は1つの型としてとらえられます。

プレーヤー同士で違う部分はそれぞれの個性ともいえます。

例えば、プロ選手のサーブを比較していくと、いろいろな型と個性を発見できます。

比較できるところは下記のようにいろいろあります。

  • 打つまでの時間のとり方
  • 最初の構えやスタンスのとり方
  • トスアップの仕方や上げる方向
  • トスしてから打つまでの間
  • テイクバックの仕方
  • 体重移動の仕方
  • 後ろ足の使い方
  • ファーストサーブの配球と球種
  • セカンドサーブの配球と球種

もちろん、グリップの握りなど他にも比較できるところはあります。

プロ選手同士を比較した中で、自分に合うものがあれば取り入れていきます。

合うかどうかは実際に試していく必要はありますが…

プロテニス選手を真似るときは、自分自身の動きを撮影して比べてみるとできているかどうかわかりやすいです。

スマホ用の三脚がありば、自分自身を簡単に撮影できます。

折りたたみ式で1m以上高いところから撮影できるスマホ用三脚は実用的でコンパクトに持ち運びがしやすい反面、通常の三脚に比べて強度が低いです。

雑に扱わないように気をつけましょう。

プロテニス選手と自分自身を比べるとき、気をつけたいことがあります。

それは、見た目だけを真似ても中身がともなわなければ意味がないということです。

プロテニス選手の動きはボールを打った結果です。

その結果だけを真似ても、プロテニス選手と自分自身の内部意識はまったく違うものかもしれません。

なぜプロテニス選手がその動きをとっているのかを考える必要があります。

最後に…

視野を広げると、魅力的なプロ選手が山ほどいます。

そんな中、1人のプレーヤーだけを真似るのはもったいないです。

いろいろなプレーヤーのいいところを参考にしながら、自分のテニスを確立していくのがオススメです。