こんにちは、リョウジです!
テニススクールのレッスンでも、最初にやることが多いショートラリー。
レベルにもよりますが、短い距離で行うショートラリーにはさまざまなメリットがあります。
- ボールとラケットの扱いに慣れる
- 打点の位置を確認できる
- ボールとの距離がとれる
- やわらかいタッチが身につく
- ボールの当て方を練習できる
これだけでも、ショートラリーを練習する価値は十分あります。
ただ、意識次第でショートラリーはもっと有効活用できます。
グランドストロークが安定するまでに、わたし自身がショートラリーで意識してきたことは6つありました。
どれか1つ意識すれば、ショートラリーでテニスはもっとうまくなります!
ショートラリーでテニスがうまくなる!【意識したい6つのこと】
ショートラリーをするときに、わたしが意識してきたことを6つ紹介します。
- アイドリング
- スプリットステップ
- フォアかバックか判断する
- 軸足を引きながら上体をターン
- ボールを打つタイミング
- ボールの行き先を見ない
上記の6つは、ショートラリーに限らずロングラリーでも必要になる意識です。
アイドリング
アイドリングはエンジンを低速で空回りさせることです。
テニスでいうと、足踏みをして動く準備を整えることを意味します。
要は、待っている間に足を細かく動かすことを意識します。
そんなふうに思うかもしれません。
でも、少しでもいいパフォーマンスを出したい、もしくは遠くのボールにできるかぎり追いつきたいと思ったとき、自然とアイドリングをしていた経験はありませんか?
もし、そのような経験がない場合は、プロテニス選手の試合を観察してみてください。
大事なポイントの前にアイドリングを行って、自分自身を奮い立たせています。
動かなくても打てるショートラリーのときからアイドリングをとり入れることで、すぐに動き出せる状態が作れます。
ショートラリーで足が動いていれば、その後のロングラリーでも足がスムーズに動きます。
逆に、アイドリングなしでテニスを始めると、本来の動きができるまで時間がかかります。
試合やゲームで序盤から力を発揮したければ、必須のアクションです。
アイドリングには、他にメリットがあります。
アイドリングしながらショートラリーをしていると運動量が上がり、それだけで身体が暖かくなります。
冬にテニスをするときは、ありがたい効果です。
まあ、体力は消耗しますが…
また、アイドリングしていると、最初の動き出しの負担を軽減してくれます。
足が止まった状態から急に動き出すと、肉離れを起こす危険もあります。
6つの意識の中では1番しんどいですが、必要性を感じたらすぐにとり入れることができるはずです。
スプリットステップ
スプリットステップは、相手が打つときに入れる小さなステップです。
テニスをしている方なら、みなさんご存じかと思います。
スプリットステップを行うと最初の1歩が早く出せ、その結果飛んできたボールに近づくのも早くなります。
わたしがテニススクールの生徒だったとき、耳にタコができるほどコーチにスプリットステップをするように言われました。
正直その言葉を聞くたびに、うんざりしていました。
ですが、本気でテニスがうまくなりたい、勝てるようになりたいと思うようになったとき、スプリットステップを意識するようになりました。
相手の打つボールにいち早く反応するためには、スプリットステップは必要だと実感したからです。
スプリットステップはイヤイヤやるより、自分が必要だと認識してから意識するのがいいと思います。
スプリットステップのやり方は、両足の間隔を空けながら小さくジャンプするだけです。
上に飛ぶというよりは、両足を開く感じです。
頭が上がるのではなく、逆に沈みます。
相手がボールを打ったときに、両足が地面に着地できるようにタイミングに気をつけます。
どこにボールが来ても反応できるように、ボールに対して正面を向いてスプリットステップをします。
フォアかバックか判断する
スプリットステップの後、フォアハンドストロークで打つか、バックハンドストロークで打つか判断する。
この判断が早いと、ショットの成功率がグンと上がります。
ショートラリーをするとき、相手の打ったボールを見ずにフォアハンドで打つことを決めていませんか?
以前のわたしがそうでした。
フォアハンドで打つことを前提に考えていて、打てないとわかってから慌ててバックハンドに切り替えていました。
おかげで、バックハンドの準備は遅く、苦手ショットになってしまいました。
バックハンドの苦手意識をなくそうとしたときに、自分がフォアハンドで待っていることに気づきます。
そこで、1番に意識したのがスプリットステップ後にフォアハンドで打つかバックハンドで打つか判断することでした。
オススメな練習方法は、スプリットステップ後すぐに「フォア」または「バック」と声に出して言ってみることです。
小さな声もしくは心の中でもかまいません。
とにかく、相手の打つボールを見てから、できるかぎり早くフォアハンドかバックハンドかを判断しましょう。
軸足を引いて上体をターン
フォアハンドかバックハンドか判断したと同時に行いたいのが、「軸足を引きながら上体をターン」です。
フォアハンドかバックハンドかすばやく判断しても、この動作が遅ければ余裕を持ってボールを打てません。
もう少し細かく動きを見てみます。
右利きの場合です。(左利きは左右逆になります。)
フォアハンドストロークで打つ場合、軸足は右足です。
バックハンドストロークで打つ場合、軸足は左足です。
両手バックハンドストローク
片手バックハンドストローク
- フォアの軸足 → 右足
- バックの軸足 → 左足
スプリットステップ後、フォアハンドかバックハンドか判断したら軸足を一歩出します。
どこに動いてボールを打つかによって、軸足を出す方向は変わってきます。
軸足をどこに出したらいいかわからない場合は、とりあえず軸足のつま先を90度横に向けながら後ろに引きます。
そして、軸足を引くと同時に上体をターンさせます。
フォアハンドかバックハンドどちらかに苦手意識があり、準備が遅くなってしまう場合にこの意識は効きます。
わたしもこの方法で練習して、バックハンドストロークの準備が早くなりました。
ボールを打つタイミングを意識する
何も考えないで打っていると、打点が低くなりがちです。
ボールがバウンドした後、待ちすぎてしまうためです。
この問題は、ボールを打つタイミングを意識することで解決します。
ボールを打つタイミングは、ボールがバウンドしてからインパクトするまでの間を変えればコントロールできます。
ボールがバウンドしてからインパクトするまでの間は、声に出してリズムをとると意識できます。
例えば、ボールがバウンドするときに「トン」と言います。
ボールをインパクトするときも「トン」と言ってみます。
「トントン」とつなげて言えるくらいのリズムで打てるようにします。
「トン……トン」のように、間が空かないように気をつけましょう。
やってみるとわかりますが、高い打点で打つことが多くなります。
高い打点でボールをとらえる練習が、ショートラリーでも意識すればできるんです。
また、ボールが弾んだ頂点付近では、一瞬ボールが止まって見えます。
ここで打てると、ラケットでのコンタクトが容易になります。
打点が落ちれば落ちるほど、ボールの落下速度が増し、ラケットのスイートスポットでとらえるのが困難になります。
ボールの行き先を見ない
「ボールをよく見て」とアドバイスをもらったことは、球技をしていれば誰にでもあるのではないでしょうか?
ボールから目が離れてしまうのは、下記が原因です。
- 体の回転する勢いで一緒に頭も回ってしまう。
- ボールの行き先が気になって狙ったところに顔が向いてしまう。
対策として下記のアドバイスがあります。
- 打点(インパクト)に顔を残す
- 打点(インパクト)に目線を残す
- ボールの行き先を見ない
言葉の意味をよく考えるとそれぞれに違いはありますが、言いたいことはみんな同じです。
どれでもいいのですが、ボールを打ち終わるまでこれを意識します。
実際には、相手が打つのを確認しないといけません。
ボールを打ち終わったら、ボールと相手を見てOKです。
【おまけ】テニスのショートラリーで6つをまとめて意識する方法
ここからは【おまけ】です。
ショートラリーの練習でも、これだけ意識できることがあります。
無意識でできるまで、上から順番に習得してもいいですし、気になったものやできていないものを1つ選んで意識してみるのもいいと思います。
応用として、声に出して6つまとめて意識する方法もあります。
「足踏み〜・ステップ・フォア(orバック)・足を引く・トントン・行き先見ない」
長い呪文になってしまうので、ボールがすぐに返ってくるショートラリーで言うのは大変かもしれません…
ぜひチャレンジしてみてください!
最後に…
若い頃、わたしはショートラリーが大嫌いでした。
早く長い距離でボールを打ちたいとよく思っていました。
しかし、ロングラリーで身につけたい技術がショートラリーならハードルを下げて練習できることに気づいたとき、その思いは変わりました。
それからは、ショートラリーの練習も大切な時間になりました。
技術が未熟な間、上記で紹介した6つをショートラリーから必死に意識しました。
今では、うまくできていないと感じたときに意識するくらいで済んでいます。