こんにちは、リョウジです!
テニススクールのレッスンには、基本的な流れがあります。
テニスコーチはこの流れに沿ってグループレッスンを行っています。
一見型破りのレッスンをしているように見えても、この流れを応用している場合が多いです。
テニススクールの運営に10年携わっていたわたしが、グループレッスンの基本的な流れを紹介します。
この流れを知っていれば、レッスンでの力の配分もしやすいかと思います。
テニススクールのレッスンはどんな流れなの?【基本メニュー編】
テニススクールの通常レッスンは、下記の流れで行います。
- ウォームアップ
- ミニラリー
- 球出し練習
- ラリー練習
- フォーメーション練習
- ゲーム
- クールダウン
ウォームアップ
最初に、動的ストレッチと静的ストレッチを組み合わせたウォームアップ(ウォーミングアップ)をします。
要はテニスをするための準備運動です。
身体を起こし、テニスのレッスンを受けられる状態に持っていきます。
日常生活にはないテニス独特の動きを反復したり、可動域を広げて動きをスムーズにすることでケガを防止します。
だいたい5分くらいの時間をかけて行います。
遅刻したとき、身体が動けない状態でいきなりレッスンに入るのは危険です。
ウォームアップを入念に行ってから、レッスンに加わりましょう。
ジュニアのレッスンでは、さまざまなトレーニングをウォームアップで行うテニススクールもあります。
ミニラリー
ウォームアップが終わったら、生徒さん同士短い距離で簡単なラリーをして、ボールとラケットに慣れるようにします。
ミニラリーでは、ワンバウンドでラリーしたり、ノーバウンドでボレーボレーをします。
ミニラリーは力加減しながら打つ練習になり、やわらかいタッチが身につきま
す。
テニスのレベルが上がると、ミニラリーはボールの当て方の練習にもなります。
ボールに順回転(トップスピン)をかけたり、逆回転(アンダースピン)をかけたり…
もちろん、ボールをフラットにとらえる練習にもなります。
また、ミニラリーは眼がボールを追うための準備運動にもなります。
まずは、ミニラリーのゆっくりなボールを眼で追えるようにします。
ミニラリーもウォームアップと同様、そんなに時間をかけません。
その後の練習がタイトになってしまうからです。
レッスンのテーマによっては、ミニラリーを省いてしまう場合もあります。
また、ミニラリーをほとんどしないコーチもいます。
ミニラリーが繋がらない初心者のクラスや子どものレッスンの場合、代わりにラケッティング(ラケットでボールつき)をして、ボールとラケットに慣れる練習をします。
球出し練習
次に、レッスンの基本部分となる球出し練習です。
ここから運動量が上がっていきます。
コーチが決まったところにボールを出して、生徒さんはボールに近づきながらターゲットのコーンを狙って打ちます。
簡単な例だと、下記のようになります。
- グランドストローク【手出し】
- グランドストローク【ラケット出し】
- ボレー【ラケット出し】
- スマッシュ【ラケット出し】
【手出し】はコーチが生徒さんの近くから手でボールを送ります。
手出しはハンドトスともいいます。
【ラケット出し】はコーチがネット越しからラケットでボールを送る場合が多いです。
ラケット出しはラケットトスともいいます。
4カゴ分ボールがあったら、各ドリルを1カゴずつ打つ感じです。(1カゴはだいたい100球以上あります。)
レッスンテーマがあれば、球出しを使ってピンポイントに反復練習ができます。
ラリー練習
さらに運動量が上がり、実戦的な練習に移ります。
レッスンテーマに沿って、対人のラリー練習を行います。
ローテーションで、コーチとマンツーマンでラリーをしたり、生徒同士で2球交代や2人交代などルールを決めてラリー練習をします。
ボールがどこに飛んでくるか予測したり、相手が打ちやすいようにボールをコントロールする必要があるので、球出し練習に比べて難易度が上がります。
フォーメーション練習
ここから運動量は落ちて、さまざまな状況判断が必要な応用練習に入ります。
フォーメーション練習は、2対2のダブルスの形で行います。
コート1面でのレッスンであれば、コートに入れるのは4人。
コーチが入れば、コートに入れる生徒さんは3人。
フォーメーション練習ではコートの外で待っている生徒さんが増えるので、ラリー練習より全体の運動量が落ちます。
雁行陣や並行陣といった陣形をとり、ポジションや配球を練習します。
球出しやラリーで練習した成果を、実際にダブルスの中で試してみます。
フォーメーション練習を重点的にやるときは、各練習パートの時間がタイトになるので、コーチは時間配分に気をつけてレッスンを進めています。
もしくは、ミニラリーや球出し練習を省いて、余裕を持って進める場合もあります。
単体のショットがレッスンテーマなら、フォーメーション練習を省く場合もあります。
初心者やジュニアのクラスもフォーメーション練習を省く場合が多いです。
ゲーム
ポイントを競う楽しいパートがゲームです。
残り時間や生徒数によって、臨機応変にルールを変えてゲームを行います。
基本的にはサーブからスタートしますが、レッスンテーマの内容が反映しやすいように、縛りを入れてゲームをする場合もあります。
例えば、レッスンテーマがアプローチショットの場合です。
コーチはチャレンジャー側に浅いボールを送り、アプローチショットを打たせたところからゲームをスタートします。
時間に余裕があれば、途中からルールを変更して、通常のサーブからゲームをスタートされることもできます。
クールダウン
最後は、クールダウンをします。
テニスのレッスンで酷使して硬くなった筋肉を、静的ストレッチでほぐします。
時間がないときは、生徒さん各自でクールダウンをお願いする場合もあります。
身体の疲れを翌日に持ち越さないように、時間をかけてクールダウンをしましょう。
最後に…
基本メニューの流れは上記のようになりますが、レッスン中にサーブを使う機会がなければ、間にサーブ練習を入れたりもします。
例えば、球出し練習の後、カゴに残ったボールでサーブ練習をしたり…
もしくは、ゲームに入る前にサーブ練習を行ったり…
レッスンは徐々に生徒さんのパフォーマンスが上がるように、簡単なことから難しいことにチャレンジしていきます。
レッスンの流れと各パートの目的を理解していると、「このパートは何のためにやっているのか」と「各パートで何を意識したらいいのか」がわかります。
練習の成果を最大限出せるように、気にしてみてください。