こんにちは、リョウジです!
わたしがテニスコーチをしていたとき、生徒さんを満足させるためにいろいろ考えてしまい、レッスンを複雑にしてしまうことがよくありました。
その後、自分自身が生徒としてレッスンを受けてみたとき、下記のように後悔しました。
テニススクールのレッスンの楽しさについては、下記の記事で書いています。
この記事では、テニススクールで楽しいレッスンをする方法について考えてみます。
テニススクールで楽しいレッスンをする方法
テニススクールのレッスンの主要パートは、下記の4つです。
- 球出し
- ローテーションラリー
- フォーメーション
- ゲーム
生徒さんがレッスンを最大限楽しむためには、どのパートでも楽しめるだけの時間が必要です。
各練習パートの時間配分に気をつける
そのためには、各練習パートの時間配分に気をつけます。
通常、テニススクールのレッスンは80〜90分くらいです。
入門のクラスだと、60分のところもあります。
レッスンテーマによっては、主要パートのうちどれかを省くこともあります。
それでも、各パートの時間配分は考えないといけません。
気がつくと、あっという間にレッスンは終わってしまうので…
生徒さんがお腹いっぱいになる前に次のパートに進もう
生徒さんが上記の気持ちになったときには、次の練習パートに進んでおきます。
生徒さんが満足してしまうくらい前半のパートに時間をかけてしまうと、後半パートがしんどくなります。
前半のしわ寄せで、最後のゲーム練習が短くなったりすると、ゲームを楽しみにしている生徒さんはこう思います。
上記のように、不完全燃焼の状態でレッスンを終えることになります。
テニススクールのレッスンで各パートの楽しさを生かすには?
レッスンを楽しく終えるためには、各パートの時間配分に気をつけることが第1です。
ここからは、さらに各練習パートの楽しさを生かす方法を考えてみます。
球出し練習の楽しさを生かすには?
まずは、球出し練習です。
ストレスを感じさせない、楽しい球出し練習は下記のようになります。
- コーンなどの狙うターゲットを設置している
- 打ちやすいところにボールがくる
- ピンポイントなアドバイス
- 球出しのテンポがいい
- 各ショットの球出し練習がある
逆に、下記のどれかに該当していると、球出し練習の楽しさは半減します。
- どこに打ったらいいかわからない
- ボールの深さが不安定で打ちにくい
- 説明が長くて何を意識したらいいかわからない
- アドバイスをするために球出しを何度も止める
- 球出し練習のすべてがグランドストローク
グランドストロークがレッスンテーマなら、球出しすべてがグランドストロークの場合はよくあります。
ただ、球出し練習の楽しさを考えるなら、各ショット(グランドストローク・ボレー・スマッシュ)を使ったほうがターゲットを狙う楽しさをいろいろと変えることができます。
ローテーションラリーの楽しさを生かすには?
次に、ローテーションラリーの楽しさについて考えてみます。
ローテーションラリーを楽しい時間にす るには、下記について気をつける必要があります。
- いろいろな生徒さんとラリーできる
- コーチとラリーする時間を設けている
- いろいろなラリーを入れる
いろいろな生徒さんとラリーできる
ローテーションしても同じ相手とばかりラリーをしていると、お互いにいやな気持ちになることがあります。
いろいろな相手とラリーできれば、そういった気まずい気持ちを緩和させられます。
ローテーションを考えるときは、生徒さんがいろいろな相手とラリーできるかシュミレーションしておく必要があります。
コーチとラリーする時間を設けている
コーチとのラリーはつなげてくれる安心感があり、生徒さんにとって特別な時間です。
グループレッスンの中で、個人的なアドバイスがもらえるのもコーチとのラリーです。
とても短いプライベートレッスンのようなものですが、毎週積み重ねていくとけっこうな時間になり、効果も現れていきます。
また、自分の課題を持っている生徒さんが多い場合は、コーチとのマンツーマンラリーで練習するショットをリクエストできると満足度は上がります。
いろいろなラリーを入れる
その日のレッスンのテーマ上、ラリーが1種類しかできないこともありますが、毎週ボレー対ストロークばかりだと飽きてしまいます。
レベルが上がるにつれ、並行陣をとるようになり、ネットプレーの頻度が上がります。
そうなると、自然とラリーも「ボレー対ストローク」が多くなります。
また、「ボレー対ストローク」は生徒さんの人数が多くても、コートのスペースを有効に使えるのでコーチは重宝します。
そうならないために、ストローク対ストロークでしっかり打ち合う週も必要です。
ストローク対ストロークは、打った後の時間的余裕も飛んでくるボールの球種も、相手がネットプレーのときと違います。
上記で登場した2つのラリーは、コース(ストレートかクロス)を変えるだけで、ラリーの種類を2倍に増やせます。
もちろん、生徒さんの人数によってはできないラリーもありますが…
その他のラリーだと、「サーブからのクロスラリー」は自由度が高くオススメです。
生徒さんは、前に出てネットプレーをしてもいいし、後ろでグランドストロークを練習することもできます。
フォーメーション練習の楽しさを生かすには?
フォーメーション練習を楽しい時間にするには、その練習をすることでどうなるのか、ゴールを練習前に伝えておくことです。
ゴールを最初に伝えることで、生徒さんがフォーメーション練習をするときのモチベーションを上げられます。
ゴールを最初に伝えることは、休憩している生徒さんにもいい影響を与えます。
フォーメーション練習は、コートに4人入ったら、他の生徒さんは休憩になってしまいます。(コーチがコートに入った場合は、生徒さんは3人しか入れません。)
つまり、フォーメーション練習は他の練習パートより休憩時間が長く、打てる球数も少ないです。
それでも、休憩している生徒さんはコートでプレーしているコーチや生徒さんを見ることで、ポジションや配球を学習できます。
フォーメーション練習の目的を理解しているかどうかで、その時間の価値が変わってきます。
もし、ローテーション方法だけを伝えて、すぐに練習を開始するとどうなるでしょうか?
生徒さんは、そのシチュエーションにはまったく適さない配球を平気でしてしまうかもしれません。
じっくりフォーメーション練習をする場合は、休憩している生徒さんはヒマそうに待っているかもしれません。
ポイントをかけて、出番がすぐに回ってくるのなら、まだいいのですが…
ゲーム練習の楽しさを生かすには?
ゲーム練習を楽しい時間にするには、ルールをどう設定するかにかかっています。
生徒数が多い場合は、チームを作り、1ポイントでローテーションをしながらダブルスを行う団体戦が盛り上がります。
ペアでゲームをする場合は、下記の2つに気をつけます。
- 誰もが勝ったり負けたりできるルールを設定する
- ペアの相性
誰もが勝ったり負けたりできるルールを設定する
ゲーム練習で気をつけたいのは、誰もが勝ったり負けたりできるルールを設定することです。
ゲーム練習はずっと勝ち続けていたり、負け続けたりすると楽しめません。
下記の方法で、誰もが勝ったり負けたりしやすいゲームにできます。
- ポイント数を短くする
- チャレンジャー側を優位にする
- 勝ち点を蓄積していくルールにする
人数が少なく時間があれば、テニスのルールに近い形でゲームができます。
レッスンではそれが難しい場合が多く、独自のルールやカウントで行うことがよくあります。
その際にポイント数を長くすると、ポイントの駆け引きを楽しめますが、強いペアが勝ちやすくなります。
ポイント数を短くすることで、普段は勝てないペアに勝てるチャンスが生まれます。
生徒さんの回転が早くなるメリットもあります。
チャレンジャー側とチャンピオン側に分かれている場合、チャレンジャー側を優位にすることで、チャンピオン側に移動しやすくなります。
コーチからの球出しスタートのゲームなら、球出しをチャレンジャー側に送る方法が考えられます。
チャレンジャー側は優位なシチュエーションからスタートしたり、ポイントのハンディをつける方法もあります。
短いポイントで回すなら、チャレンジャー側は勝ち点だけをカウントするルールもよく使います。
そのときは、チャンピオンに行けるポイントを短く設定しておきます。
ペアの相性
生徒さんのペアによっては相性が悪く、お互い気まずい状態が続いてしまう場合もあります。
そうなると、せっかくのゲームが苦痛の時間に変わってしまいます。
それを未然に防ぐには、下記の方法が考えられます。
- コーチがペアを決めてしまう
- ペアが変わる仕組みを作る
1つ目は、コーチが生徒さんを見て、ペアを決めてしまう方法です。
ただ、平等にペアを決めたい生徒さんもいるので、注意が必要です。
2つ目は、ペアを固定せずどんどん変えていく方法です。
生徒数が奇数なら、ペアが変わる仕組みを作りやすいです。
最後に…
わたしには、生徒さんが憧れるようなテニスの技術や実績がありませんでした。
また、テニスを教えるのが上手だったわけでもなく、人前で話すのも苦手でした。
そんな状況だったので、いつもレッスン内容を決めるのに苦しみました。
コーチとして魅力が足りない分、レッスン内容で補おうとしていたからです。
レッスンが始まるまで、いつも他のことに集中できない状態でした。
でも、レッスン内容を練っても複雑になってしまったり、時間配分で失敗したりしました。
もっとシンプルに、レッスンの楽しさが伝わるレッスンをするべきだったと今は思います。
そういえば、「週1回しかテニスができないのに、サーブを1球も打たないレッスンなんてありえない!」と力説している生徒さんがいらっしゃいました。
その方とは、テニスについて本音で熱く語り合った仲です。
そのときに、サーブが打てることもレッスンを楽しくする秘訣だと教わりました。