「安定した打ち方や上達するコツを教えてほしい。」
「効果的なテニスの打ち方練習法を教えてほしい。」
これらの疑問や悩みを解決する記事です。
本記事を読み終えると、テニスの基本的な打ち方が理解でき、練習方法やセルフチェックのポイントを知ることができます。
また、初心者から上級者になるための明確なステップがイメージできるようになります。
- グリップの持ち方と基本ショットの種類
- 各ショットの打ち方とコツ
- 打ち方を上達させる効率的な練習方法
- セルフチェックのポイントや改善方法
- 初心者から上級者への成長ステップ
テニスの基本的な打ち方の重要性
テニスを上達させるには、基本的な打ち方を正しく理解し、早い段階で習得することが重要です。
基本的な打ち方をマスターすることで、ボールをコントロールできるようになり、力強く打つことができます。
また、基本的な打ち方を身につけることで、怪我のリスクを減らし、より長い時間プレーを楽しむことができます。
このパートでは、テニスの基本となるグリップの持ち方や基本ショットの種類について解説します。
テニスでのグリップの持ち方
テニスでは、グリップの握り方が非常に重要です。
グリップの握り方を間違えてしまうと、テニスの技術をいくら磨いてもなかなかうまく打てるようにならないからです。
テニスのグリップには、主に以下の4種類があります。
コンチネンタルグリップ
コンチネンタルグリップは、サーブ・ボレー・スマッシュなど、さまざまなショットに使用する必須のグリップです。
フレームを親指と人差し指でつまみ、そのままグリップまで下ろしていくとコンチネンタルグリップになります。
グリップの②の面を手のひらの斜めのラインに合わせます。
イースタングリップ
イースタングリップは、フォアハンドストロークを打つのに適したグリップです。
初心者の方は、フォアハンドストロークを手のひら感覚で打てるこのグリップから始めます。
ラケット面に手のひらを乗せて、そのままグリップまで下ろしていくとイースタングリップになります。
グリップの③の面を手のひらの斜めのラインに合わせます。
セミウエスタングリップ
セミウエスタングリップは、イースタングリップとウエスタングリップの中間に位置するグリップです。
イースタングリップよりも高い打点で強いトップスピンをかけることができるため、現代テニスでは多くの選手が使用しています。
セミウエスタングリップの握り方のままバックハンドを打つと、バックバンドセミウエスタングリップになります。
グリップの④の面を手のひらの斜めのラインに合わせます。
ウエスタングリップ
ウエスタングリップは、強いトップスピンをかけるのに適したグリップです。
高い打点で打ちやすい反面、リーチが短いというデメリットがあります。
ウエスタングリップの握り方のままバックハンドを打つと、バックバンドイースタングリップになります。
打ち方の種類と特性
テニスには、さまざまな打ち方があります。
それぞれの打ち方には異なる特性があり、ゲームの状況に応じて使い分けることが重要です。
- 【フォアハンドストローク】
- フォアハンドストロークは、利き手側に来たボールを打つショット。テニスで最も基本的なショットであり、多くの選手が攻撃的なショットとして使用している。フォアハンドストロークには、フラット、トップスピン、スライスなど、さまざまな球種がある。
- 【バックハンドストローク】
- バックハンドストロークは、利き手ではないほうへ来たボールを打つショット。相手によく狙われるため、ミスしない安定感を求められる。バックハンドストロークにも、フラット、トップスピン、スライスなどさまざまな球種がある。
- 【サーブ】
- サーブは、ゲームを開始するために打つショット。サーブは、テニスで最も重要なショットの1つであり、良いサーブを打つことができれば、ゲームを有利に進めることができる。サーブには、フラットサーブ、スライスサーブ、キックサーブなど、さまざまな球種がある。
- 【ボレー】
- ボレーは、ボールが地面にバウンドする前に打つショット。ボレーは、ネット付近でプレーする際に使用されることが多く、素早い反応と正確なコントロールが必要。ボレーには、フォアハンドボレー、バックハンドボレーなどがある。
- 【スマッシュ】
- スマッシュは、頭上高く上がったボールを力強く打ち返すショット。スマッシュは、ポイントを決めるための決定的なショットとして使用されることが多く、高い打点からボールを叩きつける必要がある。
初心者が最初に学ぶべき基本ショット
テニス初心者は、まず以下の基本的なショットを学ぶことから始めましょう。
- フォアバンドストローク
- バックハンドストローク
- サーブ
フォアハンドストロークは、テニスで最も基本的なショットであり、最初に学ぶショットです。
まずは、正しいグリップ、スタンス、スイングを学び、ボールを正確にコントロールできるように練習します。
バックハンドストロークは、両手を使って打つため、フォアバンドストロークより自由度が低いショット。
ただ、打ち方はその分シンプルなので、集中して練習すればフォアハンドストロークより安定します。
最初は、両手打ちバックハンドから始めるのがおすすめです。
サーブは、ゲームを開始するための重要なショット。
相手がいなくても1人で打てるので、安定してコートに入るよう積極的に練習しましょう。
各ショットの打ち方とコツ
テニスは、年齢や性別を問わず、誰もが楽しめる素晴らしいスポーツです。
しかし、いざコートに立ってみると、ボールを思ったようにコントロールすることが難しく、 フラストレーションを感じてしまうことも少なくありません。
このパートでは、テニスの基本となる各ショットの打ち方とコツを解説します。
初心者の方はもちろん、経験者の方も基本を再確認することで、さらなるレベルアップを目指せるはずです。
フォアハンドストロークの打ち方
フォアハンドストロークは、テニスで最も基本的なショットであり、利き手側に来たボールを打つショットです。
安定したフォアハンドストロークを打てるようになれば、試合を有利に進めることができるでしょう。
打ち方の手順
フォアハンドストロークの一連の動作は、下記のように分割できます。(以下、右利きの場合で説明します。)
- STEP1スプリットステップ
相手がボールを打つタイミングで、両足を開きながら小さくジャンプする。
- STEP2軸足を出しながらターン
軸足を移動する方向へ出しながら、体をターンさせて横向きになる。
- STEP3テイクバックしながら移動
ラケットを引きながら、ボールを追いかける。
- STEP4テイクバックが終了しスタンスを決める
テイクバックが終了後、ボールとの距離をとりながら、軸足(右足)を決める。時間があれば、左足を踏み込み、スクエアスタンスをとる。
- STEP5フォワードスイング
体重移動をきっかけに、スイングを開始する。振り始めるタイミングは早く、ゆっくりのスピードでスイングを開始する。
- STEP6インパクト
スイングは徐々に加速していき、ラケット面が地面と垂直になったところでボールをとらえる。顔はインパクトに残して、それ以上回らないようにする。
- STEP7フォロースルー
体が必要以上に回らないよう左半身をブロックし、ラケットを鋭く振り抜く。
- STEP8フィニッシュ
フォロースルーが終わり、ラケットのスイングが止まる。右肘を前に突き出し、ラケット面を打った方向の左側へ向ける。
- STEP9次のポジションへ移動
返ってくるボールに備えて、適切なポジションへ移動する。
↓
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フォアハンドストロークのコツ
- 手首はインパクトの形を維持
- テイクバックでラケット面をふせる
- 体の回転を意識する
手首は、最初の構えからインパクトの形を作っておくと、コントロールが安定しやすいです。
フォアハンドストロークは、インパクトに向けてラケット面が開いていきます。
インパクトでラケット面が上を向かないように、テイクバックでラケット面をふせておきましょう。
腕の力だけでなく、体の回転を使って打つことが重要です。
体の回転を意識することで、より力強いボールを打つことができます。
バックハンドストロークの打ち方
バックハンドストロークは、利き手と反対側に来たボールを打つショットです。
フォアハンドストロークに比べて難易度が高いと感じる人も多いですが、しっかりと練習すれば安定しやすく頼りになるショットになります。
打ち方の手順(両手バックハンド)
両手バックハンドストロークの一連の動作は、下記のように分割できます。
- STEP1スプリットステップ
相手がボールを打つタイミングで、両足を開きながら小さくジャンプする。
- STEP2グリップチェンジ+軸足を出す+ターン
右手をグリップチェンジし、軸足を移動する方向へ出しながら、体をターンさせて横向きになる。
- STEP3テイクバックしながら移動
ラケットを引きながら、ボールを追いかける。
- STEP4テイクバックが終了しスタンスを決める
テイクバックが終了後、ボールとの距離をとりながら、軸足(左足)を決める。時間があれば、右足を踏み込み、スクエアスタンスをとる。
- STEP5フォワードスイング
体重移動をきっかけに、スイングを開始する。振り始めるタイミングは早く、ゆっくりのスピードでスイングを開始する。
- STEP6インパクト
スイングは徐々に加速していき、ラケット面が地面と垂直になったところでボールをとらえる。顔はインパクトに残して、それ以上回らないようにする。
- STEP7フォロースルー
体が必要以上に回らないよう右半身をブロックし、ラケットを鋭く振り抜く。
- STEP8フィニッシュ
フォロースルーが終わり、ラケットのスイングが止まる。左肘を前に突き出し、ラケット面を打った方向の右側へ向ける。
- STEP9次のポジションへ移動
返ってくるボールに備えて、適切なポジションへ移動する。
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打ち方の手順(片手バックハンド)
片手バックハンドストロークの一連の動作は、下記のように分割できます。
- STEP1スプリットステップ
相手がボールを打つタイミングで、両足を開きながら小さくジャンプする。
- STEP2グリップチェンジ+軸足を出す+ターン
右手をグリップチェンジし、軸足を移動する方向へ出しながら、体をターンさせて横向きになる。
- STEP3テイクバックしながら移動
ラケットを引きながら、ボールを追いかける。
- STEP4テイクバックが終了しスタンスを決める
テイクバックが終了後、ボールとの距離をとりながら、軸足(左足)を決める。時間があれば、右足を踏み込み、クローズドスタンスをとる。
- STEP5フォワードスイング
体重移動をきっかけに、スイングを開始する。振り始めるタイミングは早く、ゆっくりのスピードでスイングを開始する。
- STEP6インパクト
スイングは徐々に加速していき、ラケット面が地面と垂直になったところでボールをとらえる。顔はインパクトに残して、それ以上回らないようにする。
- STEP7フォロースルー
体が必要以上に回らないよう左手を後ろに残してラケットを鋭く振り抜く。
- STEP8フィニッシュ
フォロースルーが終わり、ラケットのスイングが止まる。ラケットが立ち、ラケット面を打った方向の右側へ向く。
- STEP9次のポジションへ移動
返ってくるボールに備えて、適切なポジションへ移動する。
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バックハンドストロークのコツ
- 肩をしっかりと入れる
- 打ちやすい高さまでボールを落とす
- ラケットヘッドを落としすぎない
バックハンドストロークは、フォアハンドストロークに比べてスイングが小さくなります。
コンパクトな分、肩をしっかりと入れて深いテイクバックをとるようにします。
バックハンドストロークは、高い打点で力が入らないため打ちづらいです。
フットワークを駆使して、打ちやすい高さまで落とすとボールが安定します。
バックハンドストロークは、テイクバック後にラケットダウンしてからフォワードスイングに入ります。
その際、ラケットヘッドを落としすぎると、スピン過多になり、ボールが失速します。
ラケットダウンしても、ラケットと地面が平行を維持すると厚い当たりで打つことができます。
サーブの打ち方
サーブは、テニスで唯一、自分のタイミングで打てるショットです。
強力なサーブは、試合を有利に進めるための重要な武器となります。
打ち方の手順
サーブの一連の動作は、下記のように分割できます。
- STEP1スタンスを決めてボールをつく
スタンスを決めてボールをつく。初心者はスクエアスタンスでOK。(最終的にはクローズドスタンスをとる。)
- STEP2構える
両腕をリラックスさせて構える。
- STEP3トスアップとテイクバック
後ろ足から前足に体重移動しながら、トスアップとテイクバックを行う。
- STEP4トロフィーポーズ
両膝が軽く曲がり、左手が真上に伸び、ラケットを立てる。トロフィーポーズで一瞬だけ止まる。
- STEP5フォワードスイング
右肘を出しながら上げる。そのとき、グリップエンドが上がり、ラケットヘッドが落ちていく。
- STEP6インパクト
右肩の真上くらいでインパクトを迎える。顔はインパクトに残す。
- STEP7フォロースルー
インパクト後、プロネーション(内巻き)が起こり、ラケット面が返る。左腕はたたんでしまう。
- STEP8フィニッシュ
フォロースルーが終わり、ラケットのスイングが止まる。体が正面を向く。
- STEP9次のポジションへ移動して構える
返ってくるボールに備えて、前後にポジションを移動して構える。
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↓
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サーブのコツ
- コンチネンタルグリップで握る
- トスを安定させる
- 体重移動しながらトスとテイクバック
大前提として、サーブはコンチネンタルグリップもしくはそれより薄いグリップで握りましょう。
サーブの球種フラット・スライス・スピン)を打ち分けるためには、コンチネンタルグリップかそれより薄いグリップが必須です。
グリップが厚くなってしまう方は、打点を後ろ(右肩の真上くらい)にとってみましょう。
サーブの成功は、トスの安定性にかかっています。
安定したトスを上げるために、繰り返し練習しましょう。
両膝を床につければ、家でもトスの練習はできます。
体重移動主導でトスとテイクバックを行うと、サーブのリズムがとりやすいです。
体重移動は、オーソドックスな「前足→後ろ足→前足」か、シンプルかつクイックに打てる「後ろ足→前足」のどちらか打ちやすいほうを選びます。
ボレーの打ち方
ボレーは、相手が打ったボールをノーバウンドで返球するショットです。
ネットプレーで重要な役割を果たすため、積極的に練習しておきましょう。
打ち方の手順
ボレーの一連の動作は、分割すると下記のようになります。
- STEP1スプリットステップ
相手がボールを打つタイミングで、両足を開きながら小さくジャンプする。
- STEP2ラケットセットと軸足を出しながらターン
ラケットをセットしながら、軸足を斜め前へ出す。体はターンさせて半身になる。
- STEP3踏み込みながらボレー
足を踏み込みながら、ボールを打つ。
- STEP4次のポジションへ移動しながら構える
返ってくるボールに備えて、適切なポジションへ移動しながら構える。
フォアハンドボレー⬇︎
↓
↓
↓
バックハンドボレー⬇︎
↓
↓
↓
ボレーのコツ
- コンパクトなスイングを心がける
- ボールをよく見る
- 斜め前へ移動しながら打つ
ボレーは、時間がない中で打つショットなので、コンパクトなスイングを心がけましょう。
ラケットで壁を作るイメージです。
インパクトの瞬間まで、ボールから目を離さないようにします。
ボールをよく見ることで、正確にボールを捉えることができます。
ボレーは、ネットに近ければ近いほど相手コートに入りやすく、角度もつけやすいです。
斜め前へ移動し、ネットに詰めながら打ちましょう。
スマッシュの打ち方
スマッシュは、相手が打った高いボールを、頭上から叩きつけるように打つショットです。
強力なスマッシュは、ポイントを決めるための有効な手段となります。
打ち方の手順
スマッシュの一連の動作は、分割すると下記のようになります。
- STEP1スプリットステップ
相手がボールを打つタイミングで、両足を開きながら小さくジャンプする。
- STEP2軸足を引く+ラケットのセット
右足を後ろに引きながら、体をターンさせて、両手でラケットを顔の前へセットする。
- STEP3サイドステップで下がりながらラケットをテイクバック
サイドステップで下がって、ボールを追いかける。同時に、ラケットをテイクバックする。左腕は右斜め上へ伸ばし、左腕の左側からボールを見るようにする。
- STEP4ボールの落下地点に入りスタンスを決める
ボールの落下地点に入り、スクエアスタンスかクローズドスタンスで両足を決める。
- STEP5フォワードスイング
ボールが頂点から落ち始めたら、フォワードスイングを開始する。
- STEP6インパクト
ボールをとらえる。顔をインパクトに残す。
- STEP7フォロースルー
インパクト後、プロネーション(内巻き)が起こり、ラケット面が返る。左腕はたたんでしまう。
- STEP8フィニッシュ
フォロースルーが終わり、ラケットのスイングが止まる。
- STEP9次のボールに備えて構える
返ってくるボールに備えて、適切なポジションへ移動しながら構える。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
スマッシュのコツ
- 背中向きになる
- ボールが落ち始めたら振り始める
- 打つときに上体をお辞儀しない
スマッシュを打つとき、横向きになったつもりでも体が正面を向いていることが多いです。
背中をボールに向けるつもりで右足を引き、クローズドスタンスをとると、ちょうど横向きを作れます。
スマッシュの振り始めるタイミングにも気をつけたいです。
ボールの落下速度は上がっていきますので、待ちすぎるとスイングに余裕がなくなります。
ボールが頂点から落ち始めたら、ゆっくりのスピードでラケットを振り始めましょう。
スマッシュのスイングにつられて、上体がお辞儀しやすいです。
上体を起こした状態で、ラケットを振り抜くようにしましょう。
テニスの打ち方を上達させる練習メニュー
テニスを始めたばかりの初心者にとって、ボールをうまく打つことは簡単ではありません。
このパートでは、初心者でもテニスの打ち方を上達させる練習メニューを紹介します。
ストローク練習のポイント
ストローク(フォアハンドストロークや
バックハンドストローク)は、テニスの基本的な打ち方です。
ストロークを上達させるためには、まず正しいスイングを身につけることが大切です。
トス打ちでスイングを覚える
初心者の方は、まずトス打ちで正しいスイングを身につけましょう。
テニスのトス打ちは、打点の真上からボールを落として、ワンバウンドさせてから打つ初歩的な練習方法です。
ラケットはテイクバックしたところからスタートするので、タイミングさえ合えば適切な打点でとらえる感覚をつかめます。
スイングの習得にもってこいの練習方法です。
手出しとラケット出しでボールとのタイミングと距離感を練習
正しい打点とスイングを身につけたら、次は手出しとラケット出しでボールとのタイミングと距離感を練習しましょう。
手出しは、コーチや練習相手に手でボールを出してもらう練習方法です。
下投げでやさしくボールを送るので、トス打ちからスムーズに移行できます。
左右や前後に動きながら打つ練習を行うと、同時にフットワークを鍛えられます。
ラケット出しは、コーチや練習相手にラケットでボールを出してもらう練習方法です。
ネット越しからボールを出してもらうことが多いです。
遠くから飛んでくるボールにタイミングを合わせる練習ができます。
徐々に距離を伸ばして難易度を上げていく
手出しとラケット出しでボールとのタイミングと距離感を掴んだら、徐々に距離を伸ばして難易度を上げていきましょう。
最初は、コートの半分(サービスライン付近)に立って打つ練習をしましたが、慣れてきたらベースラインに立って打つ練習を行います。
球出し(ラケット出し)する距離も伸ばしていくと、難易度が上がって実戦に近くなります。
サーブ練習の重要なステップ
サーブは、テニスの試合で最も重要なショットの1つです。
サーブを上達させるためには、次の3つのステップを踏んで練習しましょう。
トスのみ
まずは、トスのみの練習をしましょう。
トスは、サーブの成功率を大きく左右します。
1度ボールを太ももにつけてからトスアップすると、十分な助走距離が確保でき、再現性が高くなります。
テイクバックしたところから打つ
トスが安定したら、次はテイクバックしたところから打つ練習をしましょう。
サーブのテイクバックは、両肩の延長線上まで右肘を上げ、右肘を90度まで曲げてラケットを立てるようにします。
体重は後ろ足に乗せておき、前足に体重を移しながらトスアップして打つ練習をします。
最初の構えから打つ
テイクバックしたところ打つ練習に慣れたら、最初の構えから打つ練習をしましょう。
テイクバックと体重移動を正しく行うことで、ボールにさらにスピードとスピンを与えることができます。
最初、前足に体重を乗せて構えます。
次に、後ろ足に体重を乗せます。
そして、後ろ足から前足に体重移動しながら、トスアップとテイクバックを行います。
体重移動しながらトスアップとテイクバックを行う動作は非常に難しいです。
ですが、慣れると体全体を使ったほうがスムーズにトスアップとテイクバックができるようになります。
トスアップは、テイクバックの動きが入る分、高く上げるとタイミングが合いやすいです。
一瞬だけ、左手が真上に伸びて、ラケットが立ち、トロフィーポーズを迎えます。
トロフィーポーズになったとき、タメが最大限たまった状態になります。
トロフィーポーズから、下半身で地面を蹴る勢いを使ってスイングを開始します。
打った後、左足一本でバランスをとりながらフィニッシュを迎えます。
ボレーの練習方法
ボレーは、ネット付近でボールをノーバウンドで打つショットです。
ボレーを上達させるには、ラケットセットと3つのフットワークを自動化させます。
ペアで手出しのボールをボレーする練習を行うと、ボレーのやさしいタッチを覚えられます。
近い距離から手出しで送ったボールを、ボレーでやさしく相手に返球します。
足を踏み込みながら打つ
ボレーは、ストロークと違って、足を踏み込みながらボールを打ちます。
このタイミングを身につけるには、あらかじめ軸足を出しながら体を半身にして、ラケットをセットしたところからスタートしてみましょう。
右利きのフォアハンドボレーの軸足は右足、バックハンドボレーの軸足は左足になります。
ラケットセットは、ボールを打つためにラケットを準備することです。
ラケットセットがおかしければ、修正してからボールを打つ練習を行います。
手出ししてもらったボールを、ラケットを振らずに足の踏み込みで相手の胸元に返球します。
ラケットを振らなくても、足をしっかり踏み込みながら打てれば、ゆっくりですがボールは相手まで飛んでくれます。
軸足を出しながらラケットセット
足を踏み込みながらボレーする感覚を身につけたら、「軸足を出しながらラケットセット」も練習してみましょう。
手出ししてもらったボールを、下記の2歩を出しながらボレーします。
- 軸足を出しながらラケットセット
- 足を踏み込みながらボレー
難易度は上がりますが、2歩でボレーする感覚をこの練習でつかみましょう。
スプリットステップ
「軸足を出しながらラケットセット」と「足を踏み込みながらボレー」する動きをマスターしたら、「スプリットステップ」を加えます。
スプリットステップは、相手が打ったボールに反応するためのフットワーク。
どのショットを打つときも最初に行うフットワークなので、ボレー練習で身につけておきましょう。
下記の3ステップでボレー練習します。
- ボールが手から離れるときにスプリットステップ
- 軸足を出しながらラケットセット
- 足を踏み込みながらボレー
上記のシンプルな練習で動きを自動化しておけば、より難易度の高いボレーの球出し練習やラリー練習のハードルを下げられます。
テニスに効果的なセルフチェックと改善法
上達を目指すためには、自分のプレーを客観的に分析し、課題を明確にすることが重要です。
特に、フォームはパフォーマンスに直結する重要な要素であり、定期的なセルフチェックは上達への近道となります。
このパートでは、テニスに効果的なセルフチェックと改善法について解説していきます。
自分のプレーを振り返り、課題を発見し、効率的にレベルアップするためのヒントとして活用してください。
自分のフォームを見直すポイント
テニスのフォームは、ショットの精度や威力、そしてケガのリスクに大きく影響します。
特に意識すべき3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
どんなフットワークを使っているか
フットワークは、テニスの基本中の基本です。
適切なフットワークを使うことで、素早くポジションを取り、安定した状態でショットを打つことができます。
自分のフットワークをチェックする際には、以下の点に注目しましょう。
- 【スプリットステップ】
- 相手がボールを打つときに、軽くジャンプして両足を肩幅以上に開く動作。相手のショットに素早く反応し、次の動作へスムーズに移行するために重要。相手がボールを打つ瞬間、きちんとスプリットステップを踏めているか確認する。
- 【サイドステップ】
- 左右への移動に使われる基本的なステップ。ネットに対して横向きになったときは、前後に動くときに使う。ボールに対して素早く、かつスムーズにサイドステップで移動できているかをチェックする。
- 【クロスオーバーステップ】
- 大きな移動が必要な場合に、足を交差させて素早く移動するステップ。遠くのボールに追いつく際に、このステップを効果的に使えているか確認する。
- 【リカバリーステップ】
- ショットを打った後、素早く元のポジションに戻るためのステップ。クロスオーバーステップやサイドステップで戻る。ショットを打った後、次のショットに備えて、素早く定位置に戻れているかチェックする。
自分のフットワークが、状況に応じて適切に使い分けられているか、動画を撮影して確認してみましょう。
テイクバックはどのタイミングで終わっているか
テイクバックは、ショットを打つための準備動作です。
適切なタイミングでテイクバックを完了させることで、振り遅れを防ぎます。
振り遅れをなくすことで、スムーズなスイングとパワーのあるショットを打つことができます。
- 【フォアハンドストローク】
- ボールがバウンドする前には、テイクバックを完了し、ラケットを後方に引き終わっていることが理想。素早くテイクバックを完了できているかチェックする。
- 【バックハンドストローク】
- フォアハンドストローク同様、ボールがバウンドする前にはテイクバックを完了させる。特に、テイクバックが完了したときに背中が見えるくらい肩が入っているか確認する。
- 【サーブ】
- トスを上げた後、ラケットを立ててトロフィーポーズと呼ばれる形を作る。トスの頂点に達する前に、このトロフィーポーズが完成しているか確認する。
テイクバックが遅れると、スイングが間に合わず、ミスショットの原因となります。
自分のテイクバックのタイミングを、スローモーション動画などで確認し、適切なタイミングで完了できているかチェックしましょう。
どのように体重移動をしているか
体重移動は、ショットにパワーと安定性を与える重要な動きです。
体のバランスを保ちつつ適切な体重移動を行うことで、体全体を使った効率的なスイングが可能になります。
- 【フォアハンドストローク】
- テイクバック時に後ろ足に体重を乗せ、スイングと同時に前足に体重を移動させていく。スイングに合わせて、上体が突っ込まずに体重移動ができているかチェックする。
- 【バックハンドストローク】
- フォアハンド同様、テイクバック時に後ろ足に体重を乗せ、スイングと同時に前足に体重を移動させていく。打った後、前足で体重を受け止めているかチェックする。
- 【サーブ】
- 後ろ足に乗せた体重を前足に移動しながらトスアップする。ジャンプする際には、後ろ足で地面を強く蹴り上げ、全身を使ってパワーを生み出す。
自分の体重移動がショットにどのように影響しているか、動画を分析してみましょう。
特に、テイクバック完了時の体重の位置やフィニッシュでの体のバランスを確認することで、改善点が見えてくるはずです。
連続写真や動画で確認する方法
自分のフォームを客観的に分析するには、連続写真や動画を活用するのが効果的です。
特に確認すべきポイントについて解説します。
ラケットの位置
各パートでのラケットの位置は、スイングの軌道やインパクトの角度に大きく影響します。
- 【テイクバック】
- わずかに静止するテイクバックに着目する。ラケットヘッドは、どの高さまで上がっているか?ラケット面はどの方角へ向いているか?テイクバックで、インパクトの再現性がある程度決まってくる。
- 【インパクト】
- ラケット面は、ボールに対してどのように当たっているか?打点の位置も確認しておく。
- 【フォロースルー】
- ラケットはどの方向に振り抜かれているか、ラケット面はどの方角へ向いているかチェックする。
手首・肘・肩の位置
手首・肘・肩の関節の角度や使い方は、ショットの精度や威力に大きく影響します。
- 【手首】
- 手首は、固定されているか?それとも、柔らかく使われているか?フラット系のボールを打つときは、手首を固定することで安定したショットが打てる。スピン系のボールを打つときは、手首を少し柔らかく使い、ラケットヘッドを走らす。
- 【肘】
- 肘は、伸びているか?それとも、曲がっているか?フォアハンドの場合、グリップの握り方で肘の曲がり具合が変わってくる。薄いグリップほど肘は伸ばし気味になり、厚いグリップほど肘は曲がる傾向がある。
- 【肩】
- 肩は、どのように動いているか?テイクバック時に、肩をしっかりと入れることで、パワーのあるショットが打てる。サーブやスマッシュを打つとき、両肩のラインがどのように動いているかを確認する。
これらのポイントを、連続写真や参考動画と自分の動画を比較しながら確認しましょう。
初心者から上級者へと進化するための道筋
初心者の方でも基本的な打ち方をマスターすれば、テニスを楽しむことができます。
しかし、そこから上級者へと進化するためには、さらなる努力と練習が必要です。
このパートでは、テニスで初心者から上級者へと進化するための道筋について、以下の3つのステップに分けて解説します。
各ショットの基本的な打ち方を徹底的に練習する
テニスの上達において、最初に取り組みたいのは、各ショットの基本的な打ち方をマスターすることです。
フォアハンドストローク、バックハンドストローク、サーブ、ボレー、スマッシュなど、それぞれのショットには正しいフォームがあります。
このフォームを身につけることで、ボールを正確に、そして力強く打つことができるようになります。
初心者のうちは、簡単な球出しをしてもらい、フォームを固める練習に時間をかけましょう。
球出し練習では、速いボールや難しいコースへ打つ必要はありません。
ゆっくりとした簡単なボールを、正しいフォームで打ち返すことに集中します。
この練習を繰り返すことで、自然と正しいフォームが身につき、無意識のうちに良いショットが打てるようになります。
焦らず、じっくりと時間をかけて、基本を徹底的に練習しましょう。
ラリーが続くように練習する
基本的な打ち方がある程度できるようになったら、並行してラリーを続ける練習をしましょう。
ラリー練習では、ただボールを打ち返すだけでなく、相手の打ったボールをよく見て、素早く反応することが重要です。
そのためには、早い準備とボールとの距離感を身につける必要があります。
早い準備とは、相手がボールを打ったときにどのショットを使うか判断し、ラケットを後ろに引いて打つ準備をすることです。
そうすることで、ボールが来たときに素早く反応し、余裕を持って打ち返すことができます。
また、ボールとの距離感を覚えることも重要です。
正しいフォームを覚えても、ボールとの距離が近すぎると窮屈なスイングになってしまい、ミスショットの原因になります。
逆に、距離が遠すぎると、ボールに力が伝わらず、弱いショットになってしまいます。
サイドステップなどのフットワークを駆使し、適切な距離感を保つことで、安定したショットを打つことができるようになります。
なるべく早くゲームや試合にチャレンジする
ラリーがある程度続くようになったら、積極的にゲームや試合にチャレンジしてみましょう。
ゲームや試合では、1ポイントの重みや練習とは違った緊張感を知ることになります。
そして、自分の実力を試せるだけでなく、新たな課題や弱点も見えてきます。
ゲームや試合で明らかになった課題や弱点を普段の練習で克服していくことで、最速で上達することができます。
例えば、サーブが弱いことが課題であれば、サーブ練習に多くの時間を割く必要があります。
また、バックハンドが苦手であれば、バックハンドの練習を重点的に行います。
まとめ
最後に、まとめておきます。
- テニス上達には基本の打ち方の習得が重要。正しいグリップの握り方と基本ショットの種類と特性を理解する。
- フォアハンドストローク、バックハンドストローク、サーブ、ボレー、スマッシュの基本的な打ち方と上達のコツを頭に入れておく。
- 初心者がストローク・サーブ・ボレーをスムーズに上達させるには、それぞれの段階的に習得する練習方法を取り入れる。
- テニス上達のためには、自分のフォームを客観的に分析する。フットワーク、テイクバックのタイミング、体重移動をチェックする。また、連続写真や動画と比較して改善点を見つける。
- 初心者から上級者になるには、①各ショットの基本を簡単な球出しで練習する。②ラリーを続ける練習を通して早い準備とボールとの距離感を身につける。③ゲームや試合に挑戦して課題を克服していく。
よくある質問
- Q テニスで安定して打つコツは?
- A
安定して打つには、以下の3つを意識しましょう。①なるべく打ちやすい高さでボールをとらえる。②確実にネットを越える弾道で打つ。③飛んでくるボールのスピードに合わせて力加減を調整する。
- Q テニスの基本的な動きは?
- A
テニスの基本的な動きは、構え・フットワーク・スイングです。構えはレディポジションのことで、打つショットによって若干違います。フットワークには、スプリットステップ・サイドステップ・バックステップなどがあります。スイングには、テイクバック・フォワードスイング・インパクト・フォロースルー・フィニッシュのフェイズがあります。
- Q 初心者は最初に何を始めるべきか?
- A
まずは、正しいグリップの握り方と基本的なスイングを身につけましょう。コーチに教わるのが効果的です。最初は簡単な手出しやラケット出しでスイングを覚えます。次に、ゆっくりとしたボールで打ち合うラリーを練習します。フットワークも大切なので、ボールを追いかけたり次のポジションに戻る練習も並行して行いましょう。